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おれたち付き合ってますがなにか?  作者: ゴルゴンゾーラ
社内でのゴタゴタと山野井の行き過ぎた行為
24/83

第24話_日向ぼっこ

「デートしてください」

山野井からそんなメッセージが来た。

「デート?」

「普通に会いたいんです!」

「どうしようかな~」

と返事する。


男二人でイチャイチャと街中を歩くのだろうか。

別にイチャイチャしなくても、普通に歩くのか?

何するんだろう?


しばらく返事をしないでいると、

「焦らして楽しんでます?」

山野井から、怒りの絵文字付きで

メッセージが来た。


「いや。デートって男二人で何するんだろうと思って」

「食事したりとかですよ」


「う~ん」

またしばらく返信できずにいると。


「じゃあ、今週の日曜日!14時に上原さん家の最寄り駅で待ってます!」

山野井は煮え切らない俺に、イライラしたのか、

勝手に決めて勝手にメッセージを終了した。


約束の日曜日。

待ち合わせの場所に行くと山野井がすでに来ていた。


俺を見つけると、笑顔になって激しく手を振る。

飼い主を見つけた犬みたいだった。


「それで、例の飯田さんとの件は、あれから何か進展あったんですか?

っていうか、進展あったら困るけど」

山野井は、俺と会ってすぐに、そのことを聞いてきた。


「連絡は来たけど、うまくかわしてる」

「うまくかわしてる?無視でいいんじゃないですかね?」

「仕事で何度も会う人だよ?そんな失礼なこと出来るかよ」


「差し支えなければ、そのメッセージのやり取り、見せてください」

山野井は意外に嫉妬深く束縛も強いようだった。


「実際のやり取りまでは見せられない

そんなことしたら飯田さんに悪いし」


山野井は、悲しそうな顔をした。

「ごめん。でもほんと、世間話しかしてないから」


本当は、飯田さんから再三、プライベートで会いたいと

誘いを受けていた。

ニブい俺でも、これは「誘われている」と分かった。


「今日はいい天気ですよね!上原さん家の近くの公園

気になっていたんです」


あまり人混みをウロウロ歩きたくない。

仕事で疲れているので、気合を入れたデートも疲れる。


そんなわけで、その日は俺の家の近くにある大きな公園を散歩することにした。


鯉に餌をあげ、遊歩道をぐるっと歩く。

屋台が出ていたので、みたらし団子を二人で食べた。


公園の中につぶつぶの石がたくさん並んだ不思議な場所があった。

「足つぼ」と書いてあるので、どうやらこの上を歩けということだろう。

ほかの人も靴下で歩いていた。


「上原さんやってください」

山野井が言うので、靴下になり歩いてみる。


「うっ......」

思った以上に痛い。

歩くたびに足の裏にくるのだ。

へっぴり腰になり、歩くたびに悲鳴を上げ、

しまいには、まともに歩けずに四つん這いになった。


山野井は大笑いしていた。


やつは、涼しい顔をして足つぼの上を歩いてみせた。


「どういうことだよ!お前、事前にここで練習しただろ」

俺は納得がいかなかった。


-----------


「穏やかな休日って感じっすね

上原さんとこんなふうに過ごせるようになるなんて、思わなかったな」

「前から俺たちって仲良かったじゃん?」


「えっでも、プライベートで会ったりはしなかったじゃないっすか」

「そうかぁ、仕事のあと飲んだりしたよね?

でも休みの日にまで、会ったりしなかったかぁ」


そんなことをボソボソと話す。

芝生に寝転がり、冬の太陽の光を浴びた。

弱々しい陽の光だったが、体が充電されるような、そんな気分になった。


そのとき

「上原さん、あれって」

山野井が俺の肩を叩く。


「あれは......」


飯田さんとうちの会社の佐々木さんが歩いているのが見えた。

佐々木さんはうちのシステム部の女性で派遣社員だった。


腕を組んで、かなり親しそうな様子だった。


「飯田さんってバイなんですかね」

「バイ......?」

「男性も女性も両方いけるってことです。上原さんみたいな」

「俺もそういうカテゴリなのか......知らなかった」


俺たち二人は兵士のように芝生にうつ伏せになり、

飯田さんと佐々木さんの様子を目で追った。

二人は、俺たちの目の前を歩いていたのだ。


二人は腕を絡ませ、今にもキスしそうな勢いだった。

「佐々木さんって結婚してなかったっけ」

俺は気づいてはいけないことに気づいた。

「ですね。子どもがまだ幼稚園だったような」


俺と山野井は目を合わせた。

「見なかったことにしよう」

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