#小さなリアリティ# ボクが過ごした風俗街
いろんな事情もありましたが、理由の1つに、風俗街を舞台にした小説のアイデアがあり、その為の飛び込み取材的な動機もありました。
その、『書かなかった小説』については、また、後で。
ソープランドで、ボーイをしていたことがあります。
東京ではありません。
某県です。
どこも同じ、今の時代も同じなのかは知りません。
それに、ボク自身に基礎的な法律知識が、今もありません。
記憶の間違いだけでなく、認識の間違いもあるかも知れません。
その風俗街は、そのエリアに入る入り口は3ヶ所。
でも、『エリア』や『地区』という言葉は使ったことはありません。
直接、地名でしか呼びませんでした。
風俗街の中に飲食店はありません。
(自動販売機も?)
入り口の横に喫茶店や中華屋さんなどが並んでいました。
店の中の、女性たちの待機部屋の横には台所も冷蔵庫もありましたが、調理をすることは、めったにありません。
食器を洗うぐらいです。
お店が大皿形式で、働く人間のための食事を用意していて、それを小皿に取って食べます。
ご飯は……覚えていません。
朝、誰か担当の者が炊いたのか、大皿を運んでくる業者がご飯のセットもしていったのか、ご飯も運んでくれてたのか。
ただ、大きな炊飯器の中に、たくさんのご飯は用意されてました。
まれに、ご飯が足りなくなることがありましたが、その時はボーイが追加のご飯を炊きます。
自由に好きなものを食べたい時は、入り口の横に並ぶお店への出前を注文します。
個人がケータイで自由に注文することも、ボーイに頼んでお店の電話から注文することもあります。
なぜ、飲食店の話から始めたのか?
実は、風俗店の建物は、経営しているお店の持ち物ではありません。
賃貸……というか、家賃を払います。
そして、建物の所有者は、入り口の飲食店(ボクのお店の場合は、喫茶店でした)なのです。
出前は、喫茶店の、二十代の息子さんが運んでくれましたが、彼が月に1度、家賃を受け取りに来ます。
同じ姿で。
金額は覚えていません(知りません)が、それなりに大きな額であることは想像できます。
並んだ飲食店の中で、何軒が、そーゆー立場のお店なのかは知りませんが、彼らは、風俗店の家賃、お店が用意する食事、個人が注文する食事などから、利益を得ていたわけです。
お店が何かトラブルを起こして警察沙汰になっても、彼らは何の危険もありません。
上手いビジネスだなぁ……と思いました。
ただ、今になって、お店がトラブルを起こして営業停止などになった時に、その間のことについての金銭の契約について何か取り決めがあったのか気になるのですが……ごめんなさい、それは知りません。
これは、あくまでも1例です。
ボクは2つの風俗街で働きましたが、二つ目は地区というよりも街の一角のようなエリアで、お金の出入りについても、ほとんど知りませんでした。