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超、能力  作者: さかも
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能力とはなんだ?

ついに浮かせた。

子供の頃から暇さえあれば超能力の訓練をして、それが今まさに開花し解き放たれた。超能力者の誕生だ。


目の前にはゼムクリップが机の上2cmに浮遊している。

神経を集中するのに時間がかかるが誰もいないところなら5分もあればクリップを2cm浮かせられる。2cmだ!完全に浮いているのだ!

だが私の人類的喜びは、入社2年目の女性社員によって中断させられた。「バン!」、部屋に入るなり私に命令する、


「主任!この帳票今日中にファイリングお願いしますね!」。


私のクリップの上にドサドサと前期の使用済み帳票を重ねて更に念を押した、


「ファイルから厚紙に入れ替えるとき上期下期も分けてくださいね!」


やかましい。私が何年文書管理の主任をしていると思ってるんだひよっこめ。同期はとっくに昇進して部署を転々としている、つまり文書管理の経験は私に敵う人間などいないのだ。よし、目にものを見せてやろう。


「ああ2年目君、少し時間はあるかな。5分でいいんだけど?」


私が言い終わる前に彼女が言った、


「今日中ですよ!私、今日は用事があるので手伝えませんから!」


出ていった。忙しいやつだ、あれで会社には私より重宝がられている。よし、気分直しにもう一度クリップを浮かせてみよう、と、クリップは帳票の下だ。


用度品担当のところに行ってクリップをもらってくるかな。

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