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仏国 ーぶっこくー  作者: ネリカラシ
4/7

作戦開始

 移り変わる景色。移り変わる人々。ある1つを除いては何も変わらない風景。

 その1つとは大樹がレジスタンスの仲間入りとなり三国の敵となった事だった。

「なぁ…これからまたどこに連れていくんだよ」

 セシアの後を追って歩く大樹は既に心身共に疲労困憊だった。

「ん〜?これから行くのは私達のアジトよ」

 そう言い、セシアは建物の影になった場所にあるマンホールの蓋を開けた。

「こんなところ、水道局員ぐらいしか入らねぇだろ」

「嫌ならいいのよ。国に捕まってもいいなら」

「入ります」

 中は意外と広く居住スペースが充実していた。流石にレジスタンスのアジトと言うだけある。どこから引いてきたのか電気とガス水道も整っている。

 大樹が辺りを見回すとレジスタンスのメンバーから話しかけられた。

「よぉ。新入りか?」

 一見、自分と同い年ぐらいに思える少年だった。こんな少年も戦ってるのかと、大樹は思った。

「えぇ…はじめまして加藤大樹って言います」

「そうか大樹か…おーい!新入りだぞー!」

 メンバーが大声で全員に知らせて続々と人が集まってきた。集まってきた人達の年代は様々でまだ三歳ぐらいの子供から果ては杖をつく老人まで。

 ここに居る人達の共通点は1つ世界から自由を手に入れる事だ。

「おお!新入りか!お前がスカウトしてきたのか?」

 奥から恰幅のいい男性がやってきて大樹の肩を叩きつつセシアに尋ねた。

「ええ!そうよ父さん!驚かないでよね…スカウトしてきたのはなんと!瞬間移動(ワープ)よ!」

 そのセシアの一言で周りがざわめいた。どうやらそれほどまでに瞬間移動(ワープ)の能力価値が高いらしい。一体どれほどの利用価値があるかは聞くまでもないだろう。

「おお!それは凄いな!それじゃよろしく頼むわ!新入り!」

「ええ、加藤大樹と申します。よろしくお願いします」

 硬い握手を交わし自分の名前を名乗った。これから世話になる場所だ。失礼は厳禁である。

「私は草崎泰三。このF.O.R.のリーダーを務めている。気軽にリーダーとでも呼んでくれたまえ」

「ええよろしく…はぁ?リーダー!?セシアお前、リーダーの娘だったのかよ!」

「お?なんだ?言ってなかったのか?」

「うん」

(うんってか、リーダーの娘なんだから何かあったら大変だから普通出ないだろ…)

 セシアがリーダーの娘という、新事実により大樹はあまり彼女に失礼な物言いはできなくなってしまったと思い、萎縮した。

「まぁ、あまり私達家族は上下関係を気にしてないからそこまで萎縮しなくていいぞ?」

 肩をポンポンと叩かれ大樹は少し安堵した。

「だが、間違っても私を『お義父さん』なんて呼ぶのはやめてくれよ?」

 急に肩にかかる力が強くなり、大樹はやっていけるのか心配になった。

「え…ええ…」

「ま、とりあえず今日の23時までゆっくりしてくれや」

「父さん、今回の目標は何なの?」

「今回は歓楽街【浄土】にある仏国軍基地輸送先を攻める」

 やってきた当日にいきなりのレジスタンス活動である。このようにレジスタンスは日々三国に攻撃しているのである。

 攻撃方法は様々で、ネットワークを遮断或いは情報流出や大樹が参加する事になった直接的な攻撃等様々な方法で反抗している。



 -仏国軍レジスタンス対策チーム-

「後藤軍曹!新たな情報を入手しました!」

「む?なんだ?」

「はっ!どうやら歓楽街【浄土】の基地輸送先を襲撃予定のレジスタンスがいる模様です!」

 この一言により対策チームの中にどよめきが起きた。

「なに!?そこは今日の22時頃に仏国軍最高幹部佐藤元帥が視察にやってくる場所ではないか!」

「それだけではありません…これをご覧下さい」

「はぁ!?このガキを生きて捕らえろだと?あいつらなんて事を命令するんだ!」

 また、今日も忙しくなるぞと後藤軍曹は思った。



 -仏国歓楽街【浄土】基地輸送先-

「よぉし…お前ら準備はいいか…作戦開始!」

 大樹はただ助かる事だけを意識して作戦に臨んだ。

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