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第4話 お部屋漁り

ちょい長め。

主人公は探検と言っていますが、正確には探索だと思います。



ペンダントを自分の首にかけて、長すぎるから魔力を通してネックレス部分を結ぶことで長さ調節。

ロケットを服の下に隠すことで誰か入ってきた時にバレないようにして、と。



さーて、探検、続けるぞー!おー!




順番に従って、次は上から2つ目の引き出しを開けよう。

一番下の引き出しは丈が高いので、全部で3段しか引き出しはないんだけどね!

ちなみにこの机はいわゆる勉強机のようになっていて、椅子が入れてある部分と引き出し部分が大体6:4くらい。椅子部分というか、足をしまう部分には引き出しはない。


何が出るかな、何が出るかな~っと。


ん?今度は手紙の束?(いかめ)しい感じというのか、公式!って感じのお手紙の束。

どれももう開封されているけど、封蝋がしてあったっぽい。それもどれも同じ模様のもの。同一人物かな?

これは果たして見ていいのか…人の手紙を勝手に覗くって、結構罪悪感が…。

いやでも、気になるし。これを見れば謎が解けそうな気もしなくもないし。そもそも私を一人にしたのが悪いんだし。


よし!全私による脳内会議、満場一致により見ることに決定!

罪悪感?そんなものは投げ捨てておきましょう!後で拾うよ、後でね?




うっしっし、さてさて、一体どんなお手紙が入っているのか…………あれえ?



中身、何も入ってないですよ?



あれー?1つだけかと思いきや、全部中身なし?なっしんぐ?ぐーなの?良くないよ?何も良くないよね?

いや手紙を除く行為自体が良くないんだけど!


とほほ、私が罪悪感投げ捨てた意味って…。






ま、まあ気を取り直しまして!

この封蝋の模様は、よく覚えておくことにしましょう。探検中に誰のなのか分かるかも知れないし!

いや、覚えられるか不安なのでやっぱり封筒を一つだけ拝借。

ポケットに入れておこう。いや手に持ったままでもなくさないよ?なくさないんだけど、やっぱそこはほら、念のため、ね?







では最後に一番下の引き出し!君に決めたっ!



……あり?今度は書類がいっぱい?

なんで低いところに書類を入れるんだろうか。上にも入れればいいのに。取るのに不便だよねえ。

それとも容量の問題かな?それなら一応納得できないこともないが、やっぱり違和感。


うーん、取り敢えず書類の中身を見てみましょう!やー、私ってばほんと悪い子!




どれどれ、中身は―――一番上にあるは、ジョルジュ侯爵領財政報告書支出目録?

ジョルジュって、確か私の苗字だったはず。お父様ってば侯爵様で当主様だったのね。


奴隷については何も書いてないけど…一番額が多いのはマクベス商会からの必需品購入。

次がルーブル商会……あぁ、お母様がよく名前を出してるところか。

他にもつらつらと聞いたことのある貴族やら商会の名前が並んでいる。項目は全て必需品。

いやいや手抜きにもほどがありませんかね。これ、どっかに提出するんでしょ?報告書なんだから。




二枚目は収入目録。

領からの税金が土地税、人頭税、付加価値税と順々に並び、次に貴族や商会の名前が並んでいる。

名前の並びはちょこちょこ違うが、支出目録と同じ名前ばかりだった。税金以外の項目は全て見舞い金。


その下には一年前のものから十年前のものまで、年毎に財政報告書なるものが重なっていた。

貴族や商会の順番――額の大きいものから並んでいる――こそ違うが、項目は一緒。代わり映えしない。



いやいやいや、どういうことなの。不自然にもほどがあるでしょうが。




財政報告書の下には領内の様子を記した報告書らしきものが、これまた十年分…いや、今年含めて十一年分。


多少の天候の不順はあったようだが、とりわけ大きな出来事はなかったみたい。

十一年分読み終え、特に不自然な点がないことを確認。



しっかーし。マリーちゃんの違和感レーダーはビンビン反応中なのですよ!

ここまで不自然なこと続きだと、不自然じゃないことが不自然に感じられてくる不思議!

何かあるよね?多分何かしらあるよね?


じぃーっと睨むように十一枚の紙を見ていたのだが、十一年前の報告書の紙はそれなりに黄ばんでいるのに対し、今年(?)の分の紙は真新しいことに違和感を覚えた。

それだけなら何ら不自然な点はない。不自然な点は文字にあった。


紙は劣化しているのに、文字――つまりインクは劣化していないようなのだ。


かすれたり滲んだりもしていない。

筆跡からして同じ人物が書いたのだと分かるが、これはどういうことだろうか。

古くなった紙に新しく文字を書いたのか、それともインクに何か仕掛けがあるのか。



今度はじぃぃぃーっと文字を睨んでみると、だんだん文字が踊っているように見えてきた。

これが噂のゲシュタルト崩壊か!




そして私は正常な感覚を犠牲に、文字に微かに、ほんっとうに微かに魔力が宿っていることに気が付いた。



おぉう…私よく気付いたな…。



目に魔力を込め、魔力のこもった文字を見つめる。

全ての文字に魔力がこもっているので、多分経年劣化防止作用かなんかが込められてるんだろう。なにそれすげー。


魔力を込めて見ているだけだと変化がなかったから、ちょっと頑張って文字に魔力を通してみた。

紙に通してうっかりボロボロに崩れ落ちたら嫌だったので文字だけ。

地味に大変でした。これだけでひと仕事終えた気分!


そうして魔力を通し終えると、文字が浮かび上がって踊りだした。いやまじで文字通りに。文字だけに。



うおっ!?とビビって見ていると、文字が踊りながら入れ替わっていった。

どうやら別の文章を作っているようだ。


文章を作り終えるとそのまま静止。



“仕掛けを解きし者へ

 これから述べる内容をどう扱うかは任せる

 本来この世に残すべきでない内容だ

 だが、誰かに真実を知ってもらいたくて記録に残してしまった

 再度言おう、どう扱うかは自由だ

 良識に基づいた判断を期待する”



私が読み終えると文字はまた踊って入れ替わりだした。

…内容はともかく、なんかペットみたいで可愛いなおい。







なんとなく、当たりを引いたっぽいかな?

一体何が告げられるのか、ちょっぴりわくわくである。

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