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転生したらお嬢様!?  作者: しずく
お姫様には憧れてたけど
5/9

狭間

………ぁ…………けて…………やぁ


どこかで誰かがなにか言ってる。

でも……知ってる人じゃ、ない。………いや、知っている人か?


誰、だろう………?


なんだか頭がうまく回らない。ぼんやりしてしまう。


誰、だっけぇ?


何をするわけでもない。ぼぉっと立っているだけで疲れた。

だけど座るという改善策も何も思い付かなかった。


………て!…………れか!


どこかで………また誰かがなにかを言ってる。



うるさいなぁ

何も考えたくないのに


もう…………疲れたの

ほおっておいて、くれないかなぁ


うるさい、よ………

もぉ何もしたく、ない………

どこかに行ってよ。



あんたが誰でも、もぉいいからさぁ

どーでもいいから

どっか行って

もっと向こうに行って…









っ!やっやだぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!


パチンと耳元でなにか割れた気がした。

同時に霞みがかっていた頭も晴れ渡る。


〝いやぁ!やめて!壊さないで!こっちこないで!………誰かっ!誰か助けて!いや!!………やっやだぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!〟


耳をふさぎたくなるくらい悲痛な叫び声。


わたしは何をしていたんだろう。

助けを求めている人をほおっておくなんて。

ぐるりと見渡すと真っ黒一色を背景に人影がちらほらと見えた。

でもだれも動こうとしない。

この声が聞こえていない見たいに………。…………?


何かが引っかかった。


そうか。さっきのわたしみたいにほんとに聞こえてないのかもしれない………。


でも。


だとしたら余計ヤバイ。

あの声に気づいてるのわたし一人かもしんないじゃんか!




それに!あの声!!



ちっちゃい女の子だった!!!!

なにやってたんだ、わたしは!!


自己嫌悪に駆られながら、わたしは声のした方へ駆け出した。






その先に何があるのかも知らずに。








更なる悲しみが、後悔が後でわたしを襲うことも知らずに。





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