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弐之夢「夢魔+納得=会話」

またしても夢の中。ロリ巨乳はキャラクターとして憧れます(笑)


11/4:リームの身長の描写を変更しました。

前の身長ではロリとは言えないのに気づきまして(汗)

「こんばんは」


真っ黒い空間の中、とある男性キャラクターの前で女性キャラクターが挨拶してきた。

2人ともアニメ調で、どちらかといえば漫画のように目がパッチリしているタイプ。


どうやら僕の視界に映っている男性キャラは、僕の動きとリンクしているらしい。

だってつい頬を掻こうとしたら男性キャラが同じ動きをしたし、感覚も伝わってくる。

容姿と顔つきはそこそこで身長が高め。自キャラだと考えれば嬉しい容姿だ。


で、話しかけてきた女性キャラの方はと言うと……ズバリ、ロリ巨乳でしょう。

背丈は男性キャラの胸部より下ほど……小学生か中学生くらいかな?銀髪をツインテールにしていて、肌は白い。

ボールのような胸が目立つからか細身に見えるけど、決して痩せているわけではなく、割と健康的な肉つきをしている。

その赤い眼はどちらかといえば鋭い方で、幼い顔つきでありながら凛々しさを感じさせる。

理想的なキャラクターだなぁ。これでロリババアなら最高だ。


―とりあえず解かったことはといえば。


「これは夢ですね。こんばんは」


僕の言いたい事を男性キャラが代わりに言って、しかもお辞儀までしてくれる。便利。

さっきの夢以上に幻想か現実かの判別が解かり易く、趣味に合った夢で助かった。

むしろ喜ばしい。第三者の視点で見ているってのがまたツボだね。


「ええ、そうよ。これは夢よ」


わぉ、キッパリと断言しますか。

さっきのご老人もそうだったけど、僕が見る夢に出る人って自分勝手に喋るものなのかな?


「ちなみにこの姿も、あなたの想像力を元にしているのだけど……」


そう言うと少女は、自分の腕や胸元など、体形を確かめるかのように自分の体を見始める。

夢の中のキャラクターって見た目が本人の夢に左右されるものなのかな?

いくら僕の夢とはいえ、やっぱり趣味が全開過ぎたから、彼女は自分の姿が気に入らないのかも。

くるくると回りながら自分が着ている紅いドレスを見て、手に持たれた紅い日傘を広げて回している彼女はどことなく嬉しそう。


「少女の癖に巨乳で長寿とか、変わった趣味をしているわね?大抵は歳相応の体をした美少女を夢見ている男が多いっていうのに」


おお、本当にロリババアだったんだ、この子!

年老いたっていうよりは、経験豊富な賢者っていうイメージがまた良い。

変わっているって言われるとぐぅの音も出ないけど。


「ロリ巨乳ロリババアはちょっとした憧れがありまして」


もちろんリアルに少女趣味は無い。単にキャラクターとして好きなだけです。

二次創作だからこそ生まれるキャラクターやスタイルってなんか憧れちゃうんですよね。

その中でも感心があるのが、胸が大きい少女。それでいて見た目とは裏腹に大人びている様子。

僕の趣味が怪しくなるのは不可抗力だろうが、夢ぐらい自重しなくていいじゃない。


「まぁいいわ。人の夢なんて色々あるし……何より、私は気に入ったわ」


それは本当に嬉しいお言葉だ。自分の趣向を気に入ってくれるって嬉しい。夢だけど。


「ちょっと話を聞いてもらっていいかしら?」


「いいですよ。夢だと解かっていますが」


「それがいいのよ。夢と現実の区別ぐらい出来ないと、人は簡単に夢の虜になってしまうもの」


まぁそうですよね。現実と妄想の区別ぐらいはできると僕自身は思います。

それにしても、簡単に夢の虜になってしまうって、妙に現実味のある言葉ですね。


「実際、最近はそういった話題も多いでしょう?昏睡状態に陥って衰弱死する人が」


「あー……」


そういえばあったね、そんなニュース。というか最近のニュースで多い話題じゃん。


引きこもっていた人間が眠ったまま起きず、衰弱して病院に運ばれるっていう謎の現象。

病院に運ばれた後も目を覚ますことはなく、酷い話ではそのまま衰弱死する人も出たほど。

精神の専門家が調べてみてもまったく解からず、一種の症候群として世間から恐れられるようになった。


怖いなーって思って印象に残っていたけど、なんでその話を?


「ああいう人達はね、夢の世界の虜になってしまったのよ。夢魔ナイトメアの性でね」


なんということだろう。夢の世界がそんな事件に繋がってしまうとは。

これも想像力の成せる技なんだろうか……不躾ではあるけど。


「ところでナイトメアっていうと、悪魔が関わっているとかそんな感じですか?」


「正確に言うと夢を見る波長に干渉し夢の中で具現化する精神生命体なんだけど、それを人間に合わせて解かりやすくしたのがナイトメアってわけ」


精神生命体ねぇ。悪魔とはまた違うのか。

悪魔は人を騙すっていうけど、人の意識や常識に合わせられるのもそれに含まれるのだろうか?


「じゃあ、夢の世界の虜っていうのは?」


「ナイトメアは相手から生命力を吸い取るのだけど、その為には相手が眠り続けている必要があるのよ。

 そこでナイトメアは、相手によって都合の良い世界を夢として見せ、その世界……夢に取り込ませる。

 最近見ない?いきなり異世界に飛ばされたとか、死んだから転生させましょうっていう夢」


「あ、見たことあります」


思わず反射的に言っちゃった。

ここんところ多いと思ったテンプレ転生的な夢はそういうことだったのか。

自分が見ている夢とはいえ、今までの夢よりはずっと解かりやすく、納得の行く話だ。


それにしても、それってほぼファンタジー路線の夢魔ナイトメアのようなものじゃないか。

悪夢ではなく、その人にとって都合の良い夢を見せ、眠らせ続けて生命力を奪う。

恐ろしい生き物もいたものだ。……生き物じゃなくて生命体か。あれ、一緒か?


「で、そういったナイトメアが増えるもんだから、人間の数……私達に言わせて貰えば生命力が減っていく一方で困っているのよ」


変なことで戸惑っている僕を差し置いて、参ったものね、と肩を上げて溜息を零す少女。

……あれ?今になって気づいたけど、この子もナイトメア……なんだよね?


「ああ、ちなみに私もナイトメアだけど、一応吸収は抑えているわよ?」


「吸ってはいるんですか……」


視線か目つきでばれちゃったかな?

それにしても、隠そうともせず堂々と話すなんて度胸あるなぁ。

むしろ図々しいというか……まぁ隠すよりは断然いい。実際どうなのかは解からないけど。


「それに私は、そういった度の過ぎたナイトメアを取り締まる役……人間的に言えば警官みたいな役柄を持っているのよ」


へぇ~。そんなお仕事をやっているんですね。ナイトメアにも色々とあるんだなぁ。


「そんなおまわりさん的なナイトメアが、僕になんの用ですか?」


「それについては、あなたにお願いがあるからよ」


「僕にお願い?」


てっきり、控えめでも生命力を頂く為とか、そんな理由かと思っていたのに。


「人の夢に入り込んでいるナイトメアを取り締まりたいんだけど、その為にはその人の夢を終わらせる必要があり、別の同じ人間の夢が必要なのよ。そこで、あなたに夢と夢を繋ぐ媒介となってほしいの」


人の夢に入り込む為に他人の夢が必要?

それはあれかな?一人の夢に一ナイトメアとか、そんな決まりでもあるんだろうか?

……じゃなくて、ナイトメアを取り締まる?夢を終わらせる?


「具体的にいうと、夢の世界に取り込まれた人間に悪夢を見せる役を、あなたにお願いしたい」


……ちょっと言っていることがややこしくて混乱しています。

言っちゃ難ですが僕、頭が良い方とは思えない男なんで……。

流れ的にテンプレ転生のと似てきちゃっているからか、胡散臭さも感じちゃっているし。


「えーっと、色々と聞きたいことがありますけど、まずは一つ……なんで僕なんですか?」


「偶然」


ドキッパリっていう効果音(?)が聞こえる程にはっきりと答える彼女。

その姿には気品溢れていて、それでいて堂々としている。見た目小さいのに格好良いなぁ。


「夢に干渉するって聞くと誰の夢でも入れそうだと思うかもしれないけど、実際は、誰の夢に入るかなんて全然解からないわ。ただ自分と波長が似通っている必要があるってだけで、後は運任せ」


 つまり、今まで見て来たテンプレ的な夢を見せたナイトメアは、波長が似通っていたと。

 情けなくなるなぁ……あんな簡素的なものしか浮かばないような知能だなんて……。


「……あれ?それだと僕と似通った人しか割り出せなくなりますよね?」


「一度誰かの夢に入り込む……つまりは波長が人間の物と一致すれば、そこから微調整して、まったく性質が違う他人との夢と要り混ぜる事が可能よ。それに、悪夢を見せる役はあなただけではなく、大勢いるわ」


へぇ。そんなことができるんだ。

しかも僕が何気に不安を覚えていた「これも引き入れる為の口実では」っていう疑問も解決したし。

それにしても……なんていうか、頭の中を読んでいるかのように核心を突くなぁ。

実際ここは夢の中なんだから、頭の中と同意で考えている事を読み取れていたりして。


「なんとなくでも読めているわよ?」


「読めているんですか!?」


さりげなく思ったことですら!?


「冗談よ。まったく違う生命体の意思を読み取るだなんて器用なこと、できるわけないわ」


お、思わず何も無い所で男性キャラがこけようとしてた。立ち直ったけど。

……冗談にしても怖すぎますよ。シリアスな場面から一気に緊張感が抜けたからいいけど。


「話が逸れてしまったけど、他に聞きたいことがあるのなら、また後日にお願いしてもいいかしら?」


「え?どうしてですか?」


「あまり吸いすぎるのも失礼かと思って」


あ、忘れていたけど、この人……いやこのナイトメアって僕の生命力吸っているんだった。

そういう配慮が出来る辺り、この子を信用してもいいかもしれない。

悪者には思えない……かと言って善人ってわけでもない、ただはっきりしたナイトメアだけど。


「それと、最後に言っておくことがあるわ。割と重要で簡潔なものだから、ちゃんと聞くこと」


びしっと人差し指を僕の眼前……正しくは男性キャラの目の前に突きつける彼女。

重要で簡潔なもの?どんなことだろうか……?


「これは夢よ。現実とは全く関係ないし、目覚めたらここでの事は全て忘れているわ」


「そりゃそうでしょ」


あっさりと告げる彼女と、あっさりと査定する僕。

確かに重要であり、簡潔な事実ですよね。けど言っておかないと忘れちゃいそうで怖いし。

これは夢。僕だけが楽しめるような夢でしかないのだから。


「それじゃあ、また会いましょう。いつ再会できるかなんて、私には知らないけど」


「それもそうですよね」


同じような夢を続きとして見られるのは、いつになることやら。

けど、不思議とまた会えそうな気がして……ある意味で怖いな。

ま、夢だからいいけど。


「それじゃあ、また」


僕は手を振って別れを告げる。

すると彼女は小さく微笑んで手を振ってくれた。ちょっと嬉しい。




―それじゃあ次は、おはようございます、だね。



こんなんで「僕」が納得できても読者様は納得して頂けるかどうか(汗)

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