dark shadow 30話 闇に操られしドラゴンフライ
絶海竜カイルギオスを倒したアストラル達はハレス村へと戻ったがそこでドラゴンフライの襲撃にあう。
ドラゴンフライは巣を作るということを知り、アストラル達は巣を見つけるために森の奥に踏み入れる。
ついに巣をみつけたアストラル達だが、そのには当然ボスがいた。
ドラゴンフライのボスは何かに姿を変化させ、アストラル達を襲うのだっと
ドラゴンフライの巣は炎の渦に包まれ、ほぼ全ての壁や天井が崩落した。
ドラゴンフライのボスは怒り狂った。
口から炎を吐き、あらゆる植物が焼き払われる!
アストラルは剣を構え、ドラゴンフライのボスに立ち向かっていった。
しかし、手下のドラゴンフライに阻まれ、攻撃することができない。
「地獄の炎をより熱き紅蓮の炎よ!闇を焼き払い、闇を貫け!紅き雷槍よ!敵を殲滅せよ!火炎魔法ファイガルブ!」
火炎を纏う矢がドラゴンフライに刺さる。
「アストラル!俺が引き付ける!」
「すまない、カリム!」
アストラルは背に翼を生やし、飛行する。
カリムはドラゴンフライを斬る。
しかし、すぐに再生して襲い掛かってくる!
「アイスウォール!」
巨大な氷の壁がカイラの前方に現れ、近くにいたドラゴンフライもろとも氷漬けにした!
「光魔導破!」
「ダークネスアロー!」
光と闇が融合し、氷の壁を粉砕する!
凍ったドラゴンフライは完全に凍結していたのか、体が割れていた。
「あとは私に任せて!」
「たのむ、アスカ!」
「ホーリーライトニング!」
聖なる力を込め、天馬を呼び出す。
光の天馬は地に足をついたとたんに地割れが発生し、閃光が降り注ぐ!
ドラゴンフライは雷に撃たれ燃え尽きた。
アストラルはドラゴンフライのボスの眼を見つめた。
「どうもおかしい、生き物の眼とは思えない。」
アストラルは真実の宝石を取り出し、ドラゴンフライのボスに向けた!
すると緑色の皮膚は落ちて黒鉄の装甲が現れた!
すると、そのおぞましい姿をしたものから声がした。
「ターゲット補足、タイプ:アストラル、直ちに撃退せよ!」
「・・・まさか、ドラゴロイドか!?」
「4Dフィールド展開、フィールドコード:026、コードネーム:破壊された都市。」
ドラゴロイドの胸の辺りのコアが輝き、周りには崩壊したビルやひび割れた道路が広がった。
「こんな建物見たことない。」
「ガラスには気を付けて!」
「かみすけ、知っているのか?この建物を。」
「元いた世界にあった建物なんだ。あの透明の板のようなものは衝撃を加えると割れるんだ。」
「ありがとう。かみすけ、よくわかったぜ。」
ドラゴロイドは翼の刃でビルを切り崩す。
周りの建物を全て破壊しつくすとその眼はアストラル達の方に向けられた。
カリムは矢を放つ。
しかし、鋼鉄の装甲に弾かれ、全く傷つかない!
「やはり硬い!」
「主砲チェンジ、ホーミングアローモード。」
ドラゴロイドの手の銃口が変わる。
そして無数の矢が発射される。
「皆!危ない!スパイラルトルネード!」
カルアは竜巻を発生させ、矢をドラゴロイドに跳ね返す。
「光魔導破!」
「ダークネスアロー!」
カリムとアスカは矢を全て破壊し、着地する。
その瞬間を狙い、ドラゴロイドは翼を広げ、衝撃波を放つ!
「アイスウォール!」
カイラは氷の壁を展開し、衝撃波を防ぐ!
アストラルはドラコニウムを天高く掲げた!
アストラルの姿は巨大な竜の姿へと変化していく!
「あれはカイザードラゴン!」
「勇者よ!感謝する!」
そのとき、ドラゴロイドは無数の矢を放った!
「氷雪氷河零破斬!」
カイラはすさまじい気を集中させ、剣の峯の部分を手の平でなぞる。
そして横に剣を振り払う!
透明の棘が半円状になって矢を全て斬る!
カイザードラゴンは炎を吐いた!
高熱の炎はドラゴロイドが前に構えている翼を溶かし、ドラゴロイドの体を貫通した!
フィールドが消えていき、黒い雲がかかった空から青く澄み渡った空に変わった。
しかし、アストラルはその場でひざまずいた!
「アストラル?どうした?」
「クッ・・・急に疲れが・・。」
カリムはアストラルを背負った。
「カリム、すまない。」
「気にすんなよ、このまま魔物に袋叩きにされるわけにはいかないだろ!」
そして5人はハレス村の宿屋に泊まった。
アストラルは眠りについた。
その他の4人は魚の干物や海藻の味噌汁を食した。
「ここの宿の建物はヴォルナ村から、この魚介類はフォアール村から仕入れたんですよ。」
「この世界って村や国同士が助け合って生活しているんですね!」
「この間バドルフさんがやってきてこの魚を届けてくださったんです。」
「あの人世界を回ってるってことか。」
カリムは木のコップに入っている水を一気に飲み干すとアストラルの様子を見にいった。
「もっとお酒持ってきてぇ~。」
「わわ、アスカもうやめとけ!」
「カイラもさぁ~?今は安全なんだよ~、ふにゃぁ。」
宿屋の主人は色々な種類のジュースを混ぜてカクテルをコップに注いだ。
そのカクテルの色は真っ黒で臭いがきつかった。
「うげっ、何入ってるんですかこれ!?」
「ウォッカとドリアンとドラゴンフルーツとニンニクを少量と・・・」
「もう言わないで!」
「カイラ、一緒に飲もうよ~。」
「やめろ!冗談じゃねー!」
カイラは慌てて山菜の煮物を口に放り込み、自分の部屋に行ってしまった。
アスカがカイラに気を取られている隙をついてカルアも自分の部屋に逃げ込んだ。
そして夜が明けた。
アストラルは目を覚まし、遠くに見える海を眺めた。
部屋のドアから「コンッ」という音がした。
「アストラル、起きたか?」
カリムの声がした。
「カリム、昨日はありがとう。」
「あ、いいんだよお礼は、そんなことよりアスカってすげー酒癖悪いんだな。」
「何があった?」
「あいつの部屋行ったらいなくて主人に聞いたら昨日食事した所で寝てるって言ってたからさぁ。」
アストラルは階段を降りて食堂のドアを開けた。
なんとそこにはアスカが空のコップを握ったまま寝ているのが目に入った!
カルアとカイラもその横で呆れた顔をして突っ立っていた。
「う・・ううん、私今まで何を?」
「覚えてないの?」
「なんか魚と味噌汁を食べてちょっとだけお酒飲んで・・・その後どうしたっけ?」
「ちょっとどころじゃないだろ!」
「アスカ、もういくぞ!」
「ええ!?ちょっとまって!」
そして5人は宿を後にした。
「お世話になりました。」
「あの方が勇者か。しかし賑やかなグループだったなぁ。」
リーザ村へと向かうアストラル達の後ろ、ドラゴンフライが一匹頭を下げた。
ドラゴンフライは元々やさしい性格で人の村の近くで生活し、害虫などを食べている。
今までドラゴンフライは闇に操られていたが、アストラル達によって正気に戻った。
しかし、ドラゴンフライのボスはアストラルにお礼を言うことができなくて申し訳なく思っていた。
次回予告
ハレス村の危機を防いだアストラル達。
次はリーザ村に様子を見に行く。
しかし、そこにはリーザ村はなかった。
数日前、オーブはここの近くに落ちてきたということを長老からの手紙を読み、オーブを探すが。




