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457+修学旅行で北の大地へ!/8


 アサキです、朝です、眠いです。

 カイトに恐る恐る起こされること三日目、修学旅行の朝はやけに早い。三日目にしてめげそう。そういえばハヤサカ先生が『朝食食べないでいい人はせいぜい寝たいだけ怠惰を貪っていて下さい』とか皮肉言ってたが正直その皮肉に乗っかりたいところだ。


「乗っからせねぇけどな?」


「しね」


「問答無用過ぎんだろおい」


 カイトは朝からカイトだった、五月蝿い。











「今日って何すんだ?」


「何だっけね?」


「何かもう全てやったった感があってゼン君満足かも」


 お前等自由だな。

 朝食ぎりっぎりの時間に起きれば――というか起こされれば――、絶賛朝から全力投球なユウヤと珈琲ブレイク中(これがやけに様になっている)のゼン君に遭遇した。


「いや、蟹飯を食ってないから未だ帰れねぇ」


「……!」


「ゆっ君はっとした顔しない」


 朝飯食いながら食いものの話よく出来るなお前等。未練は食い物にしかないのか。


「今日の昼だっけ? ……明日か」


「帰る間際って訳だよね!」


「土産買わなきゃ」


「……カイト君至るところで買ってなかったっけ?」


「いやー、なかなかこれだ! っていうインパクトのある土産に巡り会えなくてだな……」


「何でお土産にインパクト重視なのカイ君」


 どんな時でもインパクト重視だからなこいつは、思考回路がどうなってんのかも分からんがその感性もイマイチ理解出来ない。


「やっぱり土産といえばインパクトだろ」


「真顔で言われてもゼン君困るよ」


「っていうかシギとハクは?」


 凄ぇ話飛躍した。


「ハク君は怠惰を貪っているよ」


 どっかで聞いたなその台詞、睡眠欲のが勝ったのか。


「シギは荷物まとめ終わってないとかで戻ったけど」


「馬鹿なんじゃないの」


「やっと喋ったと思えばこれだよ」


「あっ君何か飲む?」


「ん」


 食べることに集中していたというよりは覚醒し切らない頭の所為で喋らなかっただけなのだが。というか何時ものことだろう。っていうかやっぱりゼン君超空気読める何この外見とキレた時だけ不良の見た目詐欺。逮捕だよもう。


「あっ君的には早々に帰りたいんだろうね、はい紅茶」


「早々どころか来る前から帰りたいけど、ありがと」


「来る前から帰りたいって何処にだよ」


「五月蝿いしんどけ」


「なぁそれ俺だけ? そろそろしょげるけど?」


「そうだよアサ君! お友達は大事にしないと!」


「うるせぇ黙れ朽ち果てろ」


「おっとお兄ちゃんにはグレードアップ」


 二人が黙ったところでゼン君が持ってきてくれた紅茶を頂く。此処で悪ノリして口を挟まず苦笑出来るところがお前等と彼の似て否なる性格なことに早く気付いて欲しいところだ。





「まぁとりあえず、今日も張り切って行きましょうか」


「うん」


 そうして穏やかな朝が過ぎていった。(※一部には無効)






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