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456+修学旅行で北の大地へ!/7


 二日目終了カイリだぜコラァ! 名前良い加減覚えろやァ!!

 ……という愚痴は修学旅行に免じて今日のところは許してやることにしてだな。無事アイスを食し終わり昼飯でカレーを食い――何で先にデザートだし――、午後も華麗なるバス移動を……あ、ギャグじゃねぇからな? で、無事ホテルに帰還した訳だ。移動中飽きることなくアサキは寝続けていたが、そのお陰か夜なのに未だアサキが起きている。奇跡だ、これは最早奇跡だ。


「……ムチだな」


 がっつり一人でゲームしてるけどな……!


「え、なんて?」


「グリンガムだよ」


「は? ……おいそれドラ○エの話だよな」


 音ガンガン鳴らしながらやってるから分かるがお前今完全にポ○モンやってんだよな? さっき何だか分かんねぇキエエエッ! みたいな鳴き声聞こえたんだけど? 何時からポケ○ンにド○クエ最強のムチ持たせられるようになったん?


「欲しいなぁと」


「今の状況で何で違うゲームのこと考えてんだよお前……」


 ゲームをやってる時のアサキはやけに無限大だ。
















「っていうか、水中の動きにくさぱない」


「だよねー、何時からハンター水陸両用になったし」


 数分して、ゲーマーが増殖した。

 一緒にやるかどうか聞かれたけど、案外話聞いてるだけでも面白いから――それに見たいアニメもあってだな――後でなら、と返事をした。そして何時ゲーム変わったんだよ。


「そういやあっ君今日は寝ないね」


「昼寝た」


「何時も昼寝てるけど寝てない?」


「たまには起きてるわ」


「そうなんだ」


 会話が他愛も無ぇ。ゼンはゼンでお前は部屋戻らんでいいのかと思わなくも無いけど、まぁ見回りったってどうせハヤサカだしなぁ。あの人見た目よりずっと厳しくないから、生徒が違う部屋に居ても「バレたら承知しませんからね」くらいしか言わないだろう。緩い、緩過ぎる。


「なんかさぁ、修学旅行ってやっぱ二泊三日が丁度良いよね」


「分かる」


 そして二人して携帯ゲーム機に視線を落としたまま何か言い始めた。


「いや、嫌いじゃないよ? 皆で泊まりとか嫌いじゃないけどもう一泊すると思うと――あっ君後ろ」


「僕は基本ずっと家に居たいけどそしてあいつ何きもい」


「あっ君基準だと全てにズレが生じると思うよアレは龍か」


「生じないよ正常だよ人を異質扱いするんじゃないよしまった今の装備じゃ詰んだ」


「帰ろうか」


「帰ろう」


 ――最終的に何が言いたかったのかいまいち分からなかったが、集中していたのは要するにゲームの方だった訳な。

 俺からすれば修学旅行は二泊でも三泊でも良いんだけどな、楽しいし。ていうか修学旅行の後にテストとかいう鬼畜の所業が待ち構えてるから帰りたくないだけだけど。……これで良いのか受験生。自覚は無ぇけども。



 まぁ、何はともあれ何が言いたいって――これだけゲームしてるとなると、明日確実に寝起き不機嫌マックスなアサキを一体どう対処すればいいのかが気掛かりだぜ。

 誰か俺様を助けろ。







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