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449+これでも生徒会長ですから。

 こんこん、


「しっつれーしまーっす」


「嗚呼、ワタヌキ君こっちです」


 はーい、皆のゼン君だよ冗談だよごめんって。

 この手の冗談(二割本気)は二年の時あっ君にことごとくスルーされたもので言い直しも食い気味に行くようになった。だってあっ君のスルースキルぱないんだもん。

 まぁそんなことはさておき。何故かハヤサカに呼び出しを喰らったぞ、職員室だなんてゼン君には似合わないと思うというかこっちですと言う割にとっとと来いよオーラがぱない。


「何の用っすか? 俺これからバイトなんすよ」


「相変わらずで何よりですが、生徒会長が顧問に呼ばれてそれは無いと思いませんか」


「ぶっちゃけ実感が無いんで」



 ふふふふふふ(※不気味な笑顔)



 ――とまぁ冗談はさておき。


「この前頼んでおいた部内一斉調査の話なんですが、」


「あー、そういえばそんなのありましたね」


「ありましたね、じゃないです何時何時までにお願いしますと言ったはずなんですが覚えていますかワタヌキ君」


「確か……アレだ、二十五日」


「今日です」


「……アレ?」


 ハヤサカの目の前ではあるけれど、携帯を取り出して日付の確認をしてみることに。……うわあ本当だ二十五日だ。……二十五日か、


「――給料日だ……!」


「ワタヌキ君は僕をナメ過ぎだと思うのですがどうでしょう?」


「じょーだん、……冗談です先生冗談ですすんませんでしたあはははっ!」


 嫌だなハヤサカったら真に受けないでよ怖い怖い。……やべぇ眼鏡越しでも分かるのに今ハヤサカ眼鏡レスだから絶対零度感がダイレクトだ。やめてそんな目で俺を見ないでよ!!(※どんな視線なのかはご想像にお任せします)


「……大丈夫なんですか?」


「……へ?」


 ふぅ、やっと逃れた。……とか胸を撫で下ろしていたら、何故かハヤサカがそんなことを聞いてきた。


「生徒会の運営が、ですよ。前期に比べるとやはり人員が足りていないですから」


「七人居れば随分じゃねっすか?」


「前期は二桁です、しかもあの三人は三者三様に使える人材でしたし」


 今ハヤ先輩達んこと使えるって言ったぞこの人。


「今のメンバーで回せないのなら少し考える、と言っているのですが」


 それは分かったけども。うん、そりゃ俺はハヤ先輩よか頭も効率も良くないし、サチとフウカ先輩程素早く的確に指示宜しく動く奴等でもないけどさ?



「大丈夫よ」


 それだけは、自信を持って言えるというか。


「今回は俺が言い忘れてただけだし」


「そうですか、じゃあ君が無能ということで良いんですね」


「うん、全然良くないぞ☆」


 ふはは、しれっと言いやがってコイツぅ☆ ――一回この教師殴り飛ばした方がイイよね。ってだから、言いたいことはそうじゃなくて。


「俺達だって、結構役立つってコト教えてやんよ、ハヤサカせんせ?」


 にっこり笑ってそう言えば、修学旅行前にはお願いしますよと溜息を吐かれた。

 現生徒会執行部は別に出来ない訳じゃなくて、やらないだけだってゼン君よーく知ってるからさ。


 それを上手く使いこなすのが、俺の役目ってやつだよね? ――なんてね。

 仕事に戻るのだろうハヤサカにじゃね、と挨拶してから職員室を後にして、仕方がないからそのまま旧生徒会室に向かう。バイトは……まぁ少しなら遅刻も有だな、仕方ないわ。



 ――だって見返さなきゃ。こう見えても俺達が、デキる生徒会だってトコをね!







「はい、今から皆動いてもらうよ」


「は? 今から!?」


「何よそれ、随分急じゃない」


「良いから良いから、動いてくれたら――ファミレスで飯奢ったげるよ」



『乗った』


(軽いなぁ……)





今期生徒会の動かし方:金で釣る。

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