436+後一年。
ユウヤでっす! とりあえず学校が終わった! 来年から受験生とかなんだし、俺何だし!!
終業式も終わって、来年度からまたクラスも変わるんだよね……。今のクラス好きだったから嫌だなぁ、まぁでも一年の時のクラスも好きだったし、……あれ? 俺何時の時のクラスも好きだぞう?
「ということでお疲れー!」
一年の終わり打ち上げみたいなものなのか、部室に集まった俺達。カンパーイ! ってやつだよね! 勿論学生だからジュースだけど!
「もう学校来たくない……」
「アサ君いきなり鬱ってどういう」
もう少しやる気出そうよ!! 今は春休みを喜ぼうよ!!
「俺等ももう三年かー、最高学年ってやつ?」
「カイ君が最高学年ってなんか世も末だよね☆」
「あんだって? お前が生徒会長だっつーことのが末だろうが!」
「いやぁ、ゼン君はほら、老若男女に大人気だから」
その自信が何処から来るのかは分からなかったけど、ゼン君は割と真顔だった。流石過ぎる。
「そういやぁナツメ、ツヅネは?」
部室のソファでアサキのやるゲームを観察することに精を出していたムラサメ君に、カイト君が聞いた。
「あ……、俺も……最近会ってません……」
「会ってねぇの?」
「嗚呼、そういえば彼、部活入る時何か言ってたよね」
入る時? ……シノ君が部活入る時に俺は居なかったからなぁ。
「暫くずっと、休んでます……」
「テストは?」
「其の日だけ来て……受けてました、けど」
其れを聞けばじゃあ大丈夫じゃね? とゼン君は笑う。テスト受けてれば大丈夫なのか、いまいち分からないけどゼン君が大丈夫っていうなら大丈夫なんだろうな。
「サチ達が卒業しちまったら、何か部室も寂しくなったし。来年度は新しい新入部員が入れば良いよな」
「そうね、フウカ先輩居なくなっちゃって、女の子私だけになっちゃったし」
「紅一点ってやつか」
「……アンタが言うと何でムカつく風に聞こえるのかしらねロクジョーカイリ?」
「俺様がそういう風に言ってるからさ」
キリッとした顔で言ってもリョウちゃん怒らせるだけなんだけどねカイト君。此の二人の言い合い(?)は何時になっても終わりそうにないし、見てて面白いからこのままで良いよね。呆れた様に二人を見るアサ君を見てたら視線がこっちを見て、やっぱり呆れた様に、ひとつ笑みを溢された。
後一年、こうやって皆と居られるのも後一年。別れはやっぱり辛いけど、だからこそ今を楽しまなきゃいけないんだよね?
別れの先にある出逢いだってあるんだ、だから、俺は今を精一杯楽しもうって。
そう思った。