424+新年でも変わらず。
「あけおめー、ことよろー」
アサキだけど。
新年早々近場の神社にやって来た、というかやって来させられた。去年は皆で出掛けたものだけど、夜は寒いしやはり日中が良いよね。
そしてそんな現在、やる瀬ないテンション(プラス薄着)で僕の目の前に居るのがカイトである。
「寒い、帰れ」
「帰、……れ!? 強制送還命令だと……!?」
「はっはっは! 二人は相変わらずだね!」
見てるだけで寒くなる軽装、本当見るからにワイシャツ一枚風な服装で来るのはやめろと何度言えば良いんだ。高らかな笑みと共に待ち合わせしていたもう一人の人物――ユキが楽しそうに笑ったが、僕はたまったものじゃない。早いとこ風邪引け、早々にくたばれ。
「おう、ユキ久し振りー!」
「うむ、久し振りだね二人共! 元気にやっていたかい?」
「元気だぜ! なぁアサキ?」
「普通」
元気も何も無いだろう、僕は日々を普通に生きているだけだ。境内の方を見ながらの僕の発言に、カイトは苦笑、ユキは満面の笑みだった。……ぶれないな、お前等。
「今年も一年頑張らねばね!」
お参りを済まし――正確には二人がお参りするのを背後から見ていただけだけど――、僕の家へ向かう途中。
「そうだなー、来年受験だしなー」
「ふふふっ、今年という可能性もあるのだよ、カイリは特に頑張らねばね!」
「おう! ……ん? どういう意味だコラ……!」
「まんまの意味だろ」
「お前らァ!!!!」
「はっはっは! 私を捕まえてご覧!」
「取っ捕まえてやらァ!」
何してんだお前等。
走り出すユキをノリノリで追い掛けるカイト、本当のことなんだから怒る理由なんて無いだろうに。冗談なのは分かってるが、新年早々から走り回るだけの元気なんて僕には無いぞ。
「アサキ! 早く来いよ!」
「早く行こうじゃないか! 寒くて死にそうだよ!」
「お前等、人ん家行くのに急かさないでクダサイ」
大分前方からそう叫ぶ二人に、僕は溜息をひとつ漏らして。仕方が無いからほんの少しだけ早歩きをしてやって、自宅への帰路を共にしましたとさ。
何度でも言うぞ、お前等元気過ぎる。
新年あけおめでございます、更新が滞りつつある朝夜グラフィティ。ですが、今後ものんびり更新で頑張らせていただきたく思います!
びっくりするくらいやま無しおち無し意味無しばかりではありますが、宜しくお願いしまーす。