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423+進化する量産性。

※この話は12/20に更新される予定だったものです※



 リョウコです!

 最近すっごく寒くなったわ……手なんてこんなにかさかさでハンドクリームが手放せない……じゃなくて。


「ねぇ、モモ?」


「ん? どうかしたの〜リョウちゃん?」


 テスト期間も終わり、久し振りにモモに会ったんだけれど。何時も通りのにこにこ顔は、今此の状況を前にしても全然気にしてないようだった。……いや、良いんだけれどね? 良いのよ? っていうか全然良いんだけれどね?



「来週がクリスマスなのに、――何で今ケーキに塗れているのかしら、私達」


 私が遊びにやって来た時には既に、モモの家のリビングは複数のケーキ軍団に占領されていた。最早占領ではなくて包囲だわ、机に置き切れていないケーキそして其の他のお菓子によって完全に包囲されてる……!


「食べてるからじゃないかな?」


「いや、そういう意味じゃなくて……」


 食べて良いらしいし食べよっか、なんてマイペースなモモの意見を潔く受け入れてしまう私も私なんだけれど――其れでケーキ食べてる癖に私は一体何が不服なのかしら――。

 無論、こうなった元凶が誰かなんて考えなくても分かるんだけど、珍しいことに見当たる範囲にユズ君が居ない。ケーキとモモと私、女子高生とケーキだけのリビングってどういうことなのよ。


「なんかね、クリスマスの為のケーキを模索中なんだって〜」


「え、じゃあ此れ全部失敗作か何かなの?」


「『失敗じゃあ無いけど、成功でも無い! 故に僕はサッカーに行ってくる』――って言ってたよ?」


「……サッカー全然関係無いじゃない!!!!」


 つい考えちゃったけど考えれば考える程関係無かったわ! 作るだけ作って遊びに出掛けただけだったわ!


「まぁまぁリョウちゃん、ユズのことなんて考えるだけ今更だよ〜」


 お姉ちゃんアナタ今弟のことなんてとか言ってるけど? ……まぁ、モモとユズ君に関してはツッコむだけ無駄だから諦めるけれど。


「ユズ君、張り切ってるのね」


「うん、ユズだからね。納得するまで作り続けると思うよ〜」


「……其の失敗作を片すのは私達なのよね?」


「あはは、だね」


 ――太る、太るわ。最近運動も何もしてないのにこんな包囲網攻略してたら確実に太るわ……食べるけど。


 んんー……ま、とりあえず。




「……食べてから考える、其れで良いわよねっ!」


「うん、良いと思う!」


 毎回こう言ってる気もするけれど、気にしたら負けよね! さ、食べよ食べよ!





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