405+二組の出し物。
会話のみ。
「今年の出しモンどうすんだ?」
「去年は喫茶店やったよねー! 今年はどうしよっか!」
「そういえばそうだったねえ、あーあ、テナも可愛い服着て喫茶店とかしたかったなあ」
「別に……今年やらないって決まった訳じゃないでしょ? やりたいならそういう意見を出せば良いじゃないの」
「はいはいはーい! じゃあテナの意見はあ、可愛い洋服来たあい!」
「其れ意見か……?」
「あははっ、まぁまぁ! 意見は意見だよカイト君!」
「へいへい、……んじゃあ他意見あんのかー、他意見無ぇとただ女子が可愛い服着るだけなんだけど」
「其れ出し物としてどうなのよっ! 申請通るの!?」
「何言ってんだよリョウコ、生徒会は俺達だ」
「あ」
「可愛い服を着れるお店かあ、ええとねえ、ねえねえほのちゃんは何が良いと思う?」
「え? ……そうねぇ、先生は皆が楽しければ何でも良いかな?」
(去年は一週前まで忘れてたけどな……)
(去年どれ程苦労したことか……!)
「また喫茶店でも良いけどよー、去年も二組の奴結構居るだろ? また喫茶店て飽きねぇ?」
「テナは一組だったからあ、何だって良いかなあ?」
「去年は急いだから、ゆっくり出来るならなんだって良いわ……」
「まぁ去年はな、……去年はな」
「ん、皆どうしたの?」
「何でも無いよほのちゃん! 今年は忘れないでくれてありがと!!!!」
「ふふっ?」
「つーか、一組って何やんだ?」
「アサ君達のクラス? 何やるんだろうね?」
「アレ、ユウヤ聞いてねぇの?」
「うん、特に。だって興味無いからうちの弟」
「嗚呼……」
「去年はスタンプラリーやったからあ、今年もそういうのになるんじゃないかなあ?」
「え、今年も楽路線に入るの……?」
「だってえ、そうしないと生徒会のお仕事出来ないよお? 去年だってえ、生徒会のお仕事手伝ってたのあー君だけだったしい、あー君とゼン君が其れを考えない訳無いしい?」
「……テナちゃんって、案外良く見てるんだね……」
「奇遇だな、俺も同じこと思った」
「きゃは☆ テナ褒められちゃったあ!」
「はいはい、良かったわね」
「リョウコが冷たあい!」
「で、他意見あるかー」
「カイト君のスルーが華麗過ぎる」
「無ぇならガチでアレだぞ、ガチで喫茶店にすっからな」
「はいはーい! テナはそれで良いと思いまあす!」
「アンタも立ち直り早いわね……」
「可愛いお洋服楽しみなんだもん」
「俺張り切って作るよ!」
「アンタも何で張り切ってるのよ、どれだけ裁縫得意なのよ……!」
「寧ろユウヤは今年も着れば良いんじゃねぇの?」
「今年も着たらそろそろアサ君に口聞いてもらえなくなる」
「じゃあアサキに着せれば良いんじゃねぇの?」
「カイト君は俺に殺されて来いと言いたいんだね?」
(何其れすっごく見たい……!)
「リョウコお、顔が変だよお?」
「何でもないわよっ!!!!」
「ええっと、そろそろ時間なんだけれど……皆、喫茶店で良いのかな?」
『はーい』
(此のクラス、皆ほのちゃんに侵されてるなぁ……)
ユウヤがツッコミに成らざるを得ない二年二組だった。
二組のクラス委員はロクジョーさんらしい。