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355+絶好日和? 体育祭!/午前2

 ユウヤでっす!

 カイト君やクラスメイトと地味に走り回ってたら急に現れたアサ君にラリアット喰らったぞ☆ いや、俺が後ろ向いて走ってたからなんだけど、自分の所為で美味いこと首が絞まった。アサ君、普通に声掛けてくれても良くない……?


「ついでだ、カイトも来い、お前等にとっちゃ面白いもん見してやる」


 アサキ自身は面白くも何ともない顔してるけど、――其処に着いたら意味が分かった。

 とある二人の人影は外部からお越しの方々に交ざって校庭を眺めていた。ちなみに俺達は其の背後方面に隠れている、だってバレたらつまらないじゃん!


「ねぇねぇねぇ! 会いに行かないの!?」


「あいつ等マジ暇だな」


「何時ものことだろ」


「ねぇってば!!」


 完無視しないで……!

 其の直後アサキから「突っ込んで来い」と御達示が下ったので、俺は初速度宜しく気付かれないように――リアルに片方に突っ込んだ。







「どーん!」



 カイトだ、ガチで突っ込んだから倒れちまってるじゃねぇかよ、――ユキが。

 はたから見れば滑稽過ぎる状況に爆笑を堪えながら、俺とアサキも其処に行った。


「ちょっ、ユウヤ大丈夫……?」


 珍しく心配そうに声を潜めたのは勿論、ユキとは別のもう一人、アスカだった。


「だ、大丈夫じゃない……何か頭打った」


 アスファルトにな。


「ちょっとアスカ! 酷くないかい! 私の心配もしてくれたまえ!!」


「すみません、ユキ君も大丈夫ですか?」


「ノープロブレムさ!!」


「問題無ぇならいちいち尋ねさせんなよ」


 がばりと起き上がってハツラツに言うユキにアサキが溜息をひとつ、ユウヤは額を押さえて半涙目だけど……まぁ大丈夫だろ、ユウヤだし。


 で、だ。




「――何でお前達が此処に居んだよ」


 つい呆れた感じに、俺は言う。

 二人は相変わらずの笑顔、で何より――じゃなくて、で自信満々に「そりゃ見に来たのさ!」「暇だったので」とか言っているけど。――俺は騙されんぞ、何を隠そうアサキから聞いている。


「……学校は?」


 お前達んとこ、土曜も授業あんだろ?



「「……」」


「サボったろ、お前等またサボったろ」


「いやですねアサキ君、友達を疑うなんて」


「そうさアサキ! 第一ほらっ、見たまえ! 今日は私服だよ? 学校をサボるならば制服で来るだろう?」


 確かに、と言った風に二人に一瞥ずつくれるアサキ。何故か其の発言で勝ち組になった二人は、一度お互いに顔を見合わせてから――




「「今日は休(みました/んだのだよ)」」


 ――聞き捨てならねぇ台詞を一言吐いた。

















 皆の勇姿を此の両眼に焼き付ける為に来たのさ! けどアサキは既にはちまきが首元に巻かれてしまっているね? では頑張ってくれたまえ!! ――と、実にユキらしく騒いで、昼休憩に入る俺達を見送ったユキ。ちなみにアスカは終始笑顔で、寧ろユウヤに大丈夫? 今日雨降るかもしれないからね? ちゃんと屋根あるところに居なきゃ駄目だよ? と何処ぞのおかんばりに心配されていた。


「あ、お帰りなさいアサキく……あれ? お兄さんとロクジョー君も」


「シギ君、俺の呼び方やっぱり遠くない?」


「ふぇ?」


「あれー、アサキ何か疲れてるー?」


「るせぇ、構うな」


「ハクに当たるなハクに」


「へっへー、良いんじゃなーい? 仲良くなった証拠ってやつー」



 暢気なやっちゃ。

 とりあえず昼は教室戻って良い訳だし、アサキも少しは元気になんだろ。つーか午後が本番だから此処で疲れてちゃ世話無ぇんだが。



 ま、アサキにゃ関係無ぇか。





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