304+年明けの秒読み。
こんにちは! ユウヤでっす! 冬休みきゃっほい、な俺が参りました。宿題とか? え? 宿題? え? ちょっと其処ら辺の話は聞かなかったことにします。
昨日はクリスマスだったんだよね、毎年ながら母さん達は居なかったし、二人で地味にお祝いしたんだー! だってうちの弟『キリストの誕生日祝ってどないすんねん』とか若干の関西弁でツッコむくらい興味無いみたいだからさ、カイト君とかが来てればもう少し盛り上がっただろうけどあの人風邪引いてダウンしてたし。ちなみに今月入って三度目のダウンですね、毎回ながら大丈夫か、下手したら俺達よか父さんに会ってるよね!
さて、クリスマスも終わったということで、年末年始の準備に取り掛からなきゃ!
大掃除もそうだけど、其の前に年賀状か。毎年クリスマスまでに出せ的はCMを見るんだけど……出せないんだよなぁ。今年は印刷でおっけーかなー、――とか思ってたのにまさかのPC不調ってなあに其れ。
「アサ君、PCが気まぐれ起こしたんだけど」
「ドンマイ。……え、使えないの?」
「そうなんだよ、もー、アサ君みたいで嫌になっちゃ――」
「しね」
問答無用にしねは酷くない?
ゲーム中――最近そんな姿しか見てないな――のアサ君はそう一言で割り切ろうとしたっぽいけど、珍しくも興味を示して此方にやって来た。
「ディスクを読み込んでくれないぞ☆」
「ディスクが嫌われてんのかお前が嫌われてんのか分からないな」
「俺が嫌われてんの……?」
一階のデスクトップは主に俺しか使ってないのに……嫌われてたらショック大きいわー。――ってそんなのどうでも良いんだよ、何より今は年賀状を早く作成したいのにソフトが取り込めなかったら終わりじゃん!
「どうしよう」
「上の使えば?」
「マヒル兄居ないと接続が危ういぜ」
うちの万能兄さんが居ない時に滅多なことは出来ないよ、変に馬鹿やってPCごと駄目にしたら終わる。其れこそ今から手書きって大分骨折れませんか、ねぇ。
仕方ないからPCの機嫌が直るのを待つ、ということで暫く放置することにして。アサ君はゲームに、俺は食卓机に着いてお節料理の具材を何時買うか検討すべくちらしを見始めた。やっぱ買う時誰かに付き合って貰わなきゃなぁ……。
「そういえば、」
「ん?」
アサ君がひとつ呟く、視線を少しもくれないのは何時ものことだけれど、一体どうしたい。
「カトウから電話あって、皆で初詣行こうって」
「リョウちゃんが? 行く行く! 夜!? 夜だよね!?」
「何でいきなり其のテンション」
良いじゃん皆で初詣! 超楽しみなんだけど!! いや、俺は何でも楽しみなんだけど。
「初詣なんて初めてじゃない? 夜は眠いからって行かなかったし、朝は毎年マヒル兄もアサ君も起きないし」
「そりゃ起きないでしょう、しかしマヒルと僕を一緒にすんな」
其れはごめん、確かに昼過ぎに起きてくるアレとは一緒にされたくないよね。どんだけ寝れるんだ。
にしてもリョウちゃん、自らアサ君を初詣に誘うなんてやるではないか、何やかんやで断らないアサ君もアサ君だが。去年に比べると随分話すようになったんじゃない、此の二人? 少しくらい何か気付いたりは――
「皆ってことはカイトとかユキには言った方が良いんだよね」
――無いみたいですね、はい。
「大晦日……ハンバーグ食いたい」
「ちょ、大晦日関係無いよね其れ」
大晦日の概念を覆すよ其の発言は。
休みになって何処かマイペースさに拍車が掛かっている我が弟でした、暫くは此の調子だろうなぁ、大丈夫かツッコミ。