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275+秋の甘味処。



「最近雨多いわね」


「そうね、最近お姉ちゃんの心が雨降りにならない分空に回ったのかしら」


「何ですって?」


「まぁまぁコトちゃんもリョウちゃんも! 今日は喧嘩は無しだよ~!」


 モモです! お外は物凄く雨が降ってて大変だけど、私達はとっても元気です!

 其れというもの理由があって、久しぶりにリョウちゃんとコトちゃん、それにうちの弟君も一緒にうちに集まっておやつにしようとしてるからです。昔はよく一緒に食べたけどね、ご近所なのに皆忙しくって……。


「モモちゃんがそういうなら」


「本ッ当にアンタって子は私以外の人にはデレデレなんだから!」


「そんなこと無いわよ、私はお姉ちゃんにもデレデレよ。其れを言うならお姉ちゃんはツンツンし過ぎよ、もう少しデレ要素が無いと大好きなあの人には振り向いて貰えないわよ」


「誰だツンツンよ誰が! っていうかアンタ其のあの人っていうの誰から聞いたの!?」


「此処はひとつ私とお姉ちゃんを足して二で割ってみたらどうかしら。完璧なツンデレの出来上がりー」


「聞いてないし! 其の話私興味無いからね!? そうじゃなくてアンタ私の好きな人を何処で――」



「でっきたお待たせー!!」


 リョウちゃんとコトちゃんって本当に仲睦まじいなぁ、なんて思っていた私と二人の所にやって来たのは、居るはずなのに此処には居なくて、実はキッチンでケーキを生成していたユズだった。本日もまた気合の入ったケーキなことで……。


「うわ、ユズ君此れグレードアップし過ぎじゃない?」


「ふっふっふ分かるかいリョウコちゃん、今日の此のモンブランの生地は昨日ペースト状にする上でよりまろやかさを追求し寝かせる時間を絶妙に――」


「あれ、私生地のまろやかさのこととか言ったんじゃなくて見た目の……まぁいいか」


 うん、放っといていいよリョウちゃん。


 秋の味覚をお裾分け、と親戚が送ってきてくれたのは沢山の栗で、其れを見た瞬間にユズは「モンブランの秋!」と叫んだ訳です。モンブランの季節って何なんだろうね本当、お姉ちゃんよく分からないけど多分食欲の秋の話をしようとしたんだと思うんだ~……自信は無いけど。

 量も多いし二人にもお裾分けしたいって言い出した中学一年生のうち専属パティシエが居たものだからこうなったんだけど、本当、何でも美味しそうに作るよねぇユズって、私絶対太る。


「――という歳月を重ね今此の特性モンブランが出来上がった訳さ! って聞いてないね、うん」


「私は聞いていたわ、素敵ね、食べても良い?」


「流石はコトナ! 大好きだ! うん、食べろ食べろ!!」


 未だ語ってたんだ……! 私もリョウちゃんも完全にアウトさせてたよ……!!

 大好きだ、なんて言われて若干赤くなりつつ――と言ってもコトちゃんだから分かりにくいんだけど――もコトちゃんはユズキ特製モンブランを食べた。私も食べようっと。――ごめんね、天然たらしで。


「うん、美味しいわ」


「良かった! そう言って貰えて」


「ユズの作ったものなら何だって美味しいわ、毎日食べたいもの」


「好評で何よりだよ! 食べたくなったら何時でも言ってくれれば作るぜ!」


「本当美味しいわよね、ユズ君の作るお菓子って」


「そうだね~」


 下手すれば週の半分は何か作ってる弟ですから。最早呆れた様子のリョウちゃんでした、コトちゃんは黙々と美味しそうに食べ進めている。


「あれ、ユズは食べないの?」


「俺は後ででいーの、皆が喜んでくれてるの見てる方が好き!」


 ――こういう恥ずかしい発言をにっこりと笑顔でしてしまう此の子って一体何なんだろうってたまに思いますお姉ちゃん。リョウちゃんやコトちゃんもそう思ったみたいで、ちょっとの間きょとんとしてました、うん、良い子は良い子なんです。




「えっと、ご馳走様、ユズ君」


「ご馳走様、次を楽しみにしてるわ」


「お粗末様っしたー! ちなみに次はハロウィンかな」


 近いよユズ君。

 でも結構、楽しみにしてる私が居るんだけどね、えへへ。



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