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27+たまには環境に浸透を。


「「ガヤガヤ」」


 なんかガヤガヤしてます、クラスがガヤガヤですユウヤです。たまには自分の席に着席してます、休み時間に俺が席についてるなんて奇跡だよね。……しかし自分で言うとなるとあれだ。

 アサ君のクラスは今移動教室らしくって誰も居なかったんで大人しくしてるんだけど、やっぱり暇だからたまには二組の人と遊ぼう。


「誰か遊ぼー」


「「良いよー」」


 あ、どっかから返事が来た。

 隣の席の方からだ。


「……誰だっけ」


「「忘れんなや」」


 ダブルだ、こいつ等ダブルスじゃないか! 何だい、本当に誰なんだい!!


「数週間に渡って君の隣の席の者なんだけど」


「其の後ろです」


「ごめん、何も知らない」


 orz orz ←彼等


 だって二組の話無いんだもん。覚えてられる方が奇跡。


「な、名前も覚えてないのか?」


「たまに話したりしてたよな……?」


「ごめん、存在から忘れてた」


 |l|l orz |l| orz l|l| ←彼等


 だからー、二組のモブなんて覚えてないもん。君等一体誰?


「「忘れてたのか!!!!」」


「へーん! 二組での俺の友達はアスカだけだもーん!!」


「――呼びましたか?」


 おや、じゃすとたいみんぐーな感じでアスカがやっていらっしゃった。つか、今日来てたのね。アスカは俺の友達だけど、体がやわっちいのでたまにしか居ないんだよ。


「我が友アースカくーん! 久しぶりー!! 四日振りじゃない?」


「そうですね、確かそんな感じです」


「でももう週末だけどね」


「はい、今週一日しか来てませんね俺」


 アスカがちゃんと毎日学校来てたら俺だって毎日一組に行くなんて事しないのにー、……多分。


「ユウヤ、俺達の事は覚えてないのにアスカは覚えてるんだな」


「一日しか来てないのにな」


 其処、五月蝿い。


「アスカー、身体は大丈夫なのー?」


「はい、今日は良い感じですよ。もう明日休みですけどね」


「流石はアスカって感じだよそれ。狙って体調操ってるんだろ」


「はははーそんな高等技術持ってませんよーはははー」


 アスカが言うと胡散臭い。何時も笑ってるんだけど絶対腹の中に一物あるよ、さっすが俺の親☆友。


「……俺だってユウヤに会いたかったんですよ? でも……このやわな身体が言う事を聞いてくれませんで……ずっと学校に来たかったのに……」


「アースーカー!!!!」


「ちょろいです」


 大好きだよアスカー! 何か最後に聞こえたけど俺には聞こえないー!!!!


「俺達毎日隣に居るのにな」


「だな」


 だから五月蝿いぞダブル共。


「今日はアサキ君の所に行ってないんですね」


 それを華麗にスルーするアスカも凄い。


「あー君移動教室みたいでねー。行ったけどまだ居なかったから机の上に落書きしといた」


「あー……ならそろそろ来るんじゃ――」


 ガラッ


「――馬鹿兄貴出せ」


 アスカがドアの方見た瞬間来た。すげ、アスカすげ。


「あー君! 俺をお兄ちゃんだと認めてくれたんだね!!」


「うるせぇ黙れとにかく机のあれ消せボケカス」


「相変わらずの毒舌ですね、アサキ君」


 とりあえず面識有のあー君とアスカ。アサ君もアスカと会うのは久しぶりだから何か素っ頓狂な顔してる。


「ニカイドーだ」


「苗字じゃなくて結構ですってば」


「じゃあアスカ君か」


 対人的記憶力を自主的に使わないアサ君でもアスカを覚えていた様だ。


「アサキ君も相変わらずな様ですね」


「いやいや、君の腹黒さには負けるさ」


「あれ、其れは何が言いたいんでしょうね?」


 そして此の二人のやり取りを見るのも久しぶりかもしれない、此の何とも言えない寒気がする会話。俺入れる気がしない。


「あ、後で消すよ机のは」


「次の休み時間には消せ。――にしても、本当に久しぶりだね」


「ですね」


 ……おーやー? 二人で何か話に入っちゃった。何気二人って仲良いんだよな……カイト君に言ったらきっと妬くね、ふっ。

 ……仕方ない、この休み時間の間だけはアスカをアサ君に貸してあげよう。俺はさっきからまだブツブツ言ってるダブルのお相手でもしますかねー。


「ねぇダブル」


「「ダブルって誰だよ!」」


「君達だよ、さっきから台詞被り過ぎなんだよ! 名前もないモブの癖に!!!!」


 orz orz ←彼等


 どんだけ繊細なの此の人達。つか此処までやっておいて未だ名前すら名乗ってないってどういう事?


「……ごめんなさい」


 とりあえず謝っとけ俺。


「んでさ、名前は何なのさ」


「……同じクラスだったのに改めて名乗るとは思わなかったぜ俺」


「僕だって……」


「良いからはよせい」


 グダグダ言ってると本当にモブにするぞ。


「セイカだよ」


「女!?」


「苗字だよ!!」


「ライテだよ……」


「……本名?」


「ここまで来て偽名名乗る訳ないだろうが!!!!」


 此の二人の名前はまぁ……合格。……何のとかは聞かない、基本面白さだから。


「んー、駄目だ、二人共もう忘れた」


「「早いって!!」」


「だから被んなよ!!!!」


 ムカつくから!!!!



 ――キーンコーンカーンコーン



 あ、授業が始まる。

 ……何か下らない休み時間だったなー……。


「「酷い」」


「うるせ」



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