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250+真夏の夜。


「あーつーいー」


「暑いって言うから暑いんだよ」


「言わなくたって暑いじゃんよ」


「うるせぇ黙れ」


「……アサ君の方が絶対暑さにやられてるじゃん」


 こんばんは、ユウヤです。……なのはいいんだけど。

 今の時刻は多分十二時過ぎ、暗いから時計が見えないし、携帯の画面を見るのも面倒臭い。


「うっせぇ黙れとにかく黙れ」


「だってさあ!」


 普段なら俺やアサ君はとっくに寝てる時間なんだけど、ちょっと事件があって寝れてない。其の事件っていうのは言わずもがな――エアコンが壊れたってやつ。


「騒ぐなよ、夜だよ」


「だって暑いったら暑いんだってば! あーもう無理寝れないよ、俺リビングで寝ようかなー!」


「勝手に寝れば?」


「やだー!!」


「どっちよ」


 暑いって凄いよね、何時もなら死んだように眠りにつけるのにさ。今はもうこうやって寝転がってることすらやってらんない、暑い、何でエアコン壊れたし、何で修理明日だし……!

 二段ベッドでごろごろごろごろ転がりながら騒ぐ俺、嗚呼もうとりあえず降りよ。


「よっこらしょ」


「……何で降りて来たの」


「ベッド転がってたって寝れないのに侘しいじゃん!」


「それもそうか」


 納得したらしいアサ君も、体勢を変えてベッドに座った。

 もうこのまま寝ないで良いかしら、なんて思い始めてる俺だけど、流石に寝ないとやってけないよねー。俺はともかく普段からとにかくおねむなアサ君としては寝たいはずだし。


「どうする? ホントにリビングにでも行く?」


「其れでも良いけどね、下手するとそのまま寝ない可能性も出てくる」


「俺も何だって良いけどねー、一日寝なくてもどーせ休みだし」


 夏休みだし関係無いってことで。

 にしても最近熱帯夜ばっかで死ぬんだけど、猛暑? え? 夏って其れがデフォじゃなかったっけ? みたいなノリですよねはい。

 

「あっちー」


「だから言うなって」


「でも暑いもんは暑いよー」


 そりゃ寒いって言って寒くなるなら何十回だって言うよ? でもならないんだから己の心境くらい漏らしたって良いじゃない。


「もう此処は寝れないってことで徹夜ルートで考えておけ?」


「おーけー、流石の僕も此の中じゃあ寝れん」


 おお、アサ君の目が若干据わっている。寝たいけどもう寝るのも面倒になっている時の目だね!


「そんじゃあどうする? 何かする?」


「もうこうなったらゲームしようぜ、もう対戦で盛り上がってより暑くなってやろうぜ」



 何て無駄な抵抗なのアサキ。



「暑さなんざにやられてたまるがこん畜生」


「ま、まあ、アサ君が其れで良いなら」


 という訳で、何でか夜な夜なゲーム大会に発展したのでした、まる。








「アサキ、ユウヤ、起きてま――って、何してるんです朝から」


「ぎゃあ! ちょ、瞬殺される! アサ君ヒール!!」


「待てよおい! 未だゲージが足りてねぇし――!」



「……二人共?」



 パジャマ姿で仲良く(?)ゲームに励む二人の姿は、実に面白かったという。



 

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