23+PCを使って遊ぼう。
「うそ●メーカー知ってる?」
何時の間にか風邪を完治させやがったユウヤが言った。お前、一日で治すのかよ馬鹿が。
「知ってる! でも家のパソ子さんが不具合でやった事無ぇ」
「どなただよ」
つかカイト、休みに僕の家以外に行く場所無いんですか?
「最近やってないんだけどやってみよっか!」
どうやらPCを開いてたまたま見かけたメーカーをやろー……という企画らしい。
暇潰しにはなりそうだ。僕とカイトはユウヤの前にあるPCにたかる。
「な、な、俺の脳内のやつやってよ」
「いいよー。……カイト君本名何だっけ」
「覚えてねぇの!? ユウヤとも一年くらいの付き合いなのに!」
カイトがおいおいとわざとらしく嘆く。あら酷いなユウヤ。
「アサキ! 俺の名前分かるよな!?」
「……~♪」
口笛を吹いておくことにする。
「アサキ……」
知らないもん、知らないんだもん。
「ねぇ! 二年だぜ!? もうちょっとで二年の付き合いなんだけど!?」
「さ、やろっかユウヤ」
「だね、アサ君。あ、タイピング代わってよ、アサ君の方が早いから」
「ちょい! ちょいって! 俺の名前!!」
スルー。
「で、カイト本名は」
「……ロクジョーカイリですよ」
ロクジョー……カイリ……と。
結果。
幻、休、眠、愛が端に一つずつで、残り悩。
「カイト、お前は何を悩んでんだ」
「きっと名前を間違えられる事だよ」
「分かってるなら名前ちゃんと呼んでけれ」
次。
ヒコクアサキ、自分馴染みの名前をタイプ。
結果。
欲が嘘と金に囲まれてる。
「アサキ、お前が嘘なのは俺もよく知っている」
「五月蝿い」
「アサ君完璧にゲーム欲にさらされてる……」
「だから五月蝿い」
次。
ユウヤの名前をタイプ。
結果。
嘘と謎が悩と欲に囲まれてる。
「うわーユウヤ当たり過ぎてる」
「俺はそんなに嘘つきじゃないし欲もないもーん!」
「謎な部分は認めるんだな。つか悩みあったっけ」
「あー君酷い。俺にだって悩みのひとつやふたつ――」
「あんの?」
「ない☆」
「暇だし、違うのやってみない?」
とユウヤが言いやがるので、色々クリッククリック。
「あー、アサ君其れ其れ!」
「あ、確かに楽しそう」
ユウヤとカイトが目についたのが――つよさメーカー。
何だこれは。
「俺様の強さをを見極めようじゃないか!」
「俺も俺も! 寧ろ俺最初!」
カイトが何も言わないので、ユウヤから。
結果。
HP:192
MP:12
攻撃力:97
守備力:99
素早さ:1
賢さ:18
運:6
もどかしさ:90
「体力多ッ」
「馬鹿だからな」
「そして素早さが半端なくないね、俺」
「賢さ18だってよユウヤ」
「馬鹿だからな」
「アサ君、先程から其れしか言ってないよ」
「そしてのもどかしさ」
「馬鹿だからね」
「……もう……良いよ」
此の診断何なんだ。面白いくらいに面白い。……よく分からないなんて言わないで。
次やろう、ユウヤが落ち込んでいる内に次。カイトだな……。
結果。
HP:72
MP:249
攻撃力:34
守備力:78
素早さ:97
かしこさ:9
運:18
いじらしさ:74
「カイト、お前のMPは何なんだ一体」
「カイト君ファイアとか使えるの?」
「無理だよ、俺様そんなの出ないから」
「んでカイトはユウヤより馬鹿、と」
「そしていじらしさ74」
「俺は何て能力があるんでしょーか」
カイトが自分の能力について悩んでる内に次。
結果。
HP:28
MP:172
攻撃力:83
守備力:49
素早さ:95
かしこさ:86
運:99
妖艶さ:88
「「HP28」」
「口を合わせて食いつくな、自分でも分かってるから……!!」
「んで最後の妖艶さって……」
「88……」
「ユウヤ笑うな」
僕の強さって体力なさ過ぎじゃないだろうか……。他バランス良いのにあんまりだ……! 当たり過ぎててびっくりだよ。
後、色々やって今日は終わりました。
僕の前世は体育会系の人とかホタテとかでした。なろ。
※今回の話は某人気インターネットサイト“うそ●メーカー”の実際の結果をお借り(引用)しました。