223+GC部歓迎会!/後
時間は飛んでもユウヤでっす! 豪華過ぎるフウカ先輩ん家に泊まることなんて若干忘れてた感があったけど、やっぱりお泊り会って楽しいよねっ! ……あれ、歓迎会だっけ?
もう夜だけどちょっと今日のことを振り返ってみようかな。
あの後復帰したハヤ先輩も交えてお馴染みテレビゲーム大会が繰り広げられたんだけど、――もうね、強いの何のって。
アサ君がゲーマーなのは周知のことながら、ハヤ先輩も相当なモンっぽかった、くそ強え。
『先輩、ウチの生徒会一人で回してるってのにゲームなんかする時間あるんスか?』
ゼン君が苦笑でそう問えば、
『当たり前だ、好きなことをする時間くらい、自分で確保するさ』
と、相変わらずなストイックさで答えていた。手の動き半端ないのに其の真面目な表情何処から出てくるんだか。でもそうだよね、好きなことの為なら頑張れるって言うし! 直後『それで徹夜して学校で倒れてりゃ世話ねぇなぁ』というサチ先輩の皮肉が聞こえたけれど、どうやら都合の悪いことはハヤ先輩には聞こえないらしい、流石は生徒会長。
――という訳で、流石はゲームクリエイト部、やってることはゲームばかりだったので他に言うことは何にもありませんが何か? だってゲームやってただけなんだもん☆
「――っはあ、良い風呂だったー」
「ほかほか」
「ちょ、あっ君! あっ君の髪がびしょびしょ! ちょいとゆっ君その子を止めて!」
とか何とか言っていれば、自宅に大浴場があるという何とも素敵システムを聞いて俺を置いて行ってった一年男子三人が帰って来た。ゼン君がオカン仕様なのがちょっと気になるところだけど、俺も同感だから服着てるのに髪びしょびしょアサ君をとっ捕まえた。
「ちょっとアサ君、何でいっつも髪拭かないかな、服濡れるんだよ?」
「何てったって面倒臭い」
何でだよ。
「ふーきーなーさーいー」
「……」
自宅だといっつも拭かないで其処ら辺で寝ちゃってるんだよなあ……大人になってもアレだったらどうしよう、お兄ちゃんちょっと困るんだけど。心配しちゃいます。――って訳でアサ君にタオル投げて塗れにしてみるんだけどね、少しは水分を吸収してくれるでしょう。
「ユウヤも入ってくればー? すっげえよマジで」
「大浴場の話を聞いて一目散に駆け出した君がよく言うねカイト君」
俺のことも一目散に置いてってくれた癖にね!
「サチんとこ寄って来たら、明日は昼に解散だっつってたよ」
歓迎会なのに未だゲームやる気配だよ、まあ良いんだけど、休みなんてどうせ暇なだけだしねー。
にしても、こんなにゲームやったのなんて久しぶりだなー、――まあ、俺にしてみればって話であって他の皆がどうかは知らないけど――此の部活に入ってれば必然的にそうなるだろうけどさ、よっし、今日はよく眠れそ――
「さって! ゲーム大会延長戦feat.一年男子でやりますか!」
「おっ、いいねえカイ君、ゼン君さーんせ」
「え、ちょ、寝ないの!?」
「寝る訳ねーでしょゆっ君! さあさ、やりましょうよあっ君!」
「……やる」
やるんかい。アサ君だけは寝ると思ったのに……!
――でもま、いっか、俺もまんざらじゃあないからねっ!