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219+予定は所詮予定。


「あれ? なんかお前等今日居ないとか言ってなかったか?」


 自宅のリビングにてユウヤと珍しくもテレビを見ていたら、突然現れたマヒルがそんなことを漏らしたアサキです。


「え? 嗚呼、アレはちょっと延期」


 ユウヤから聞いた部活の歓迎会の話、実は今日だったらしい。でもなんか先輩方の方に不都合が出来たらしくって、なんか少し延期になったらしい。……まぁ僕は知らされてなかったんだけど。


「何か不都合?」


「いや、全然不都合は無ぇんだけど。居ないと思ったから飲みにウミ誘っちまった」


「え、それ何処で? うち?」


「ああ、うち」


「別に構わなくない?」


「そうじゃなくて。ほら、カイト君」


「カイト君もう高校生なんだけど」


 僕は一切会話に参加せず、ずっとテレビのクイズに釘付けだった。此の問題分からないな。


「ウミがそんなこと気にする訳ないっしょ」


「悪い意味で気にしないもんねウミさん! アサ君も何か言ってよ!」


「アスタリスク!」


「クイズの答えじゃなくて!」


 え、違うの? ていうか何の話?











「――という訳で俺もやって参りました」


 何がどういう訳なのかは途中まで気付かなかったけど、ウミさんとセツさんがうちに来たのでなんとなく分かった。


「俺家でネトサしてただけだから残ってても良かったんだけどな……」


「何言ってるのカイちゃん!」


「へいへい分かってますよ」


 面倒臭いのか最近カイトはウミさんの扱いが適当になってきている気がする。……まぁ喧嘩とかは無さそうだけど。


「マヒル酒買ってきたー」


「はいどーも」


「アサキ達も飲む?」


「飲みません飲ませません飲ませたらお前を殺しますDo you understand?」


「冗談ごめんマヒル無駄に良い発音で俺を責めんな……!」


 今日も二人は仲が良いようだ。でもセツさんを見たのは実に久し振りな気もする、此の人基本神出鬼没だから。


「ふふっ、セーツ、私の大切なカイちゃんにお酒なんて飲ませたら――ふふふふふふ?」


「お前等マジで怖い! 飲ませないって! なんでお前等弟絡むとそんなに目が据わるんだよ!!」


 寧ろ僕の後ろに隠れちゃったセツさんは、「お前等の兄ちゃん姉ちゃん超こあい」とか呟いていた。僕は悪くないはずだけど……なんかごめんなさい。


「何だよー酒くらいでそんなに騒ぐなよー……」


「駄目よー、身体に悪いんだから大人になるまでは!」


「そうだぞセツ。……お前は、酒入った時の二人の扱いの難しさを知ってるだろうに……」


 ――僕だって知らないけどね。確かに飲んだ時は頭痛くなったりしたけど、記憶は特にないんだもの。……分からなくても、マヒルの神妙な態度を見れば何か分かるからいいんだが。



「とりあえずごめん、さ、大人だけの世界に行こうか」


「はーあい」



 にっこにこのウミさんを見てから、僕等は部屋に移動することにした。

 大人だけの世界、ねえ。僕は興味ないけど。



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