ある日の、朝のこと。
こんにちは、磨雄斗です!
どうぞ、楽しんでください!
「ナチー!」
バタバタとうるさい足音。
また、アイツが来たらしい。
全く…………こりないな………。
バタムッ
「ナぁチ~!聞いてよ〜!」
「うっせー。人の家に勝手に入って、人の部屋に勝手に入るヤツの話なんか聞くか、バーカ」
「悔しかったら早く起きてみな〜!」
「(´-ι_-`)はぃはぃ。悔しい悔しい。」
「なにその顔〜!」
む〜、とふくれる彼女。
名前は一ノ瀬真希。
ぴょんぴょんはねるポニーテールに、クリクリの目。
運動できそうなのに、体育は「3」その他「5」「4」
のテストは学年トップ5の頭脳をもつ。
なんで、こんなに知ってるかは、幼なじみだから。
「ねねね、聞いて聞いて聞いて!私の好きなアニメの続編が、木曜日から始まるんだって!ヤバくない?」
「あ〜、あの過激なアニメ?」
「過激じゃな〜い!普通の純情アニメです〜!」
「なんだよ、純情アニメって」
苦笑しながら彼女を見た。
毎朝のように、早起きが苦手な俺を起こしにくる。
しかも、俺の母親に合鍵を渡されているらしい。
そのせいで、弟に冷やかされるし…………。
────ていうか、
「他に、用件は?」
「え?」
「話すこと、あるんだろ?」
起きあがって、布団をめくった。
ベッドの端で、プラプラ足を動かしていた彼女が、止まった。
「…………なん、、、なんで分かるん?」
「幼なじみだから。」
パジャマのボタンをつけ直しながら、言った。
あえて、彼女の目は見なかった。
「………内藤、千之哉。」
フルネームで、俺の名前が呼ばれた。
「……………ん」
────────今のは、返事に答えた声ではない。
口が、ふいにおさえられたんだ。
とてつもなく、柔らかいもので。
…………!?
い、息、しづら、い。
て、てか、これって、世にいう、、、、、、、、、
ぷはっ
「……………こ、これ、が…………………言いたかった………………こと。」
「───────────っ」
生まれて初めて、
そばにいた彼女を、
愛しいと思った。
お楽しみいただけましたか?
それでは!