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第四十六話 主任クラスの人達がヤバイ人だらけ

誤字・脱字ありましたらご指摘お願いします。

 オレは数百人規模の人数を収容できる高級ホテルの宴会場に設置されたパーティー会場に一番乗りしていた。会場にはバーカウンターが設置されておりバーテンダーがシェイカーの準備をしたり、ホテルの料理人や出張寿司職人が厨房施設を設置して下ごしらえを始めていたりしている。どうやら、その場で作った温かい物を食べさせてもらえるようだ。一日貸し切る金も破格だが、食事にも金がかかっているのが、ありありと分かるような贅沢なパーティー会場に仕上がっている。けれど、主任と副主任なら十五名にも満たない少人数の懇親会のはずなのに、綺麗なコンパニオン達が給仕係として三倍以上の数が待機している。きっと、クロード社長の趣味なのだろうが、後ろにいるエスカイアさんから危ないオーラの気配をヒシヒシと感じている。


「まだ、他のチームの主任達は来てないようだね。私達だけでも先に飲んどくかい?」

「いえ、新参者のオレが先に飲んでいたら、皆さん気を悪くされるでしょうから、乾杯まで待ちますよ。クロード社長はお気にせず、女の人を侍らせて先に飲んで下さい」


 不意にクロード社長の顔が引き締まり、サングラスの奥の瞳から、オレを射抜く視線が送り込まれていた。やばい、ここで社長をおちょくるのは死亡フラグだったか。エルクラストなら勇者の力で何とでもなるが、ここは日本なのでオレは一般ピープルに過ぎないのを忘れていた。こうなると、〇クザの親分にしか見えない、ゴリマッチョなクロード社長に撲殺される可能性が極大化していた。


「柊君も言うようになったねぇ。仮にも私は君の所属する会社の社長職を務めている者だよ?」


 社長からの視線に背筋から冷たい汗がダラダラと滴となって流れ出し、ワイシャツの背中が濡れていく。しかも、怖すぎてチビリそうであった。日本とエルクラストの政官財、あらゆる人脈を使ってゼロから『(株)総合勇者派遣サービス』を成長させ続けてきた怪物社長だと、お付き合いするようになった機構の偉い人から教えられていたが、身一つで巨額利益を上げる会社を立ち上げた才覚だけは本物の怪物だった。その社長を怒らせると日本では命の保証がされないかもしれないことにオレは気が付いてしまった。


 絶対に、これはヤバいやつだよね。『お前、調子乗ってんじゃねーぞ』的な意味の質問だよな……オレ、死んじゃうの?


 身の危険を感じて、ゴマをする言葉を探した。しかし、テンパって中々上手い言葉が見つからない。


「え、あ、う」


 言葉に詰まっていると、クロード社長が太い腕をオレの首に回して抱き寄せる。絶体絶命の危機だ。ヤバイ、死んでしまう。


「HAHAHA、大丈夫殺したりしないさ。ただ、私が呼んだコンパニオンのお姉さん方も仕事だから、キチンと相手をしてあげるようにね。エスカイアもあんまり焼きもちを表に出すと柊君に逃げられちゃうよ」

「クロード社長! わたくしは焼きもちなど妬いていません! 翔魔様は立派な派遣勇者になられる御方。クロード社長こそ、悪い遊びを教えないで頂きたいです」


 後ろに控えていたエスカイアさんが、先程から放っていた危ないオーラを全開にして、クロード社長に詰め寄っていた。


「それは残念だ。なら、しっかりとエスカイアが柊君のお世話をしないとな。HAHAHA。さて、柊君。先に席に着いて、他のチームの主任達を待つことにしよう」

「あ、クロード社長! わたくしが翔魔様のお世話をしますからねっ!」


 オレはクロード社長に引き摺られるように、パーティー会場の席へ案内されていった。



 その後、すぐに他のチームの主任達も勢揃いして、『(株)総合勇者派遣サービス』の主任会議という名の真っ昼間の懇親会が始まることとなった。まず、クロード社長より新チームの主任となった俺に各チームの主任達が紹介されていった。


「まず、チーム『ウーヌス』の西園寺静流主任と副主任大鳳凱(おおとり・がい)の二人だ。うちの最古参のチームだね」


 入社式でオレを斬りつけてきた静流さんが、クロード社長に勝るとも劣らない筋肉を誇示したTシャツ短パン姿の短髪壮年の後ろに隠れてビクビクしていた。大聖堂ではアレだけぶっ飛んだことをしでかした静流さんだが、なぜだか今日は怯えている様子だった。


「君が翔魔君か! 入社式では静流が悪さをしたようだね。本人も反省している様子だから、グーパンチとかで殴るのは勘弁してやってくれ」


 凱さんは爽やかな笑顔に白い歯を見せてオレに握手を求めてきた。別段、静流さんのやったことは気にしていないし、凱さんが言った女性をグーパンチで殴る趣味をオレは持ち合わせていなかった。


「そ、そんなこと思ってないですよ。オレもあの時、静流さんの胸触っちゃったし」


 背後にいた静流の眼にブワっと涙が溜まっていく。なんだろう、あっちにいる時と全然、雰囲気が違うのだが……。


「気にしてないならいいんだ。静流も気にしてないからな。まぁ、色々と噂を聞いているけど、期待の新人らしいからよろしく頼むな。うちのチームも専任じゃないが厄介事担当みたいなものなんで、一緒に仕事する時は頼むぜ」


 凱さんが静流さんが気にしていないと言っているが、どう見ても震えて泣いているので、めっちゃ気にしているようにしか見えないんだが……。オレの気のせいだろうか?


「凱さん、わたくしも副主任となりましたので、よろしくご教導賜りますようお願い申し上げます」

「おお、エスカイアもついに自分のご主人様を見つけたようで何よりだ。お前の理想も高かったからなぁ。翔魔君は『エルフの至宝』と呼ばれているエスカイアを侍らせているなら、夜道に気を付けないとな」


 凱さんがとても不穏な発言をしているが、確かにエスカイアさんは美人が多いエルフの中でも特別に綺麗な容姿をしているとは思ったが、もしかしたら国ではアイドル級の人気を誇っているのだろうか? けれど、本人はそういったことを教えてくれないのだ。


「凱さん、あまり余計なことを言われますと、脳天から矢が生えますけど」

「いやー。さすがに俺も脳天まで筋肉で覆えないから、ここらで黙ろう」


 目が笑っていないエスカイアさんの鬼気に押されて怖気づいたのか、凱さんは涙をボロボロと流す静流さんを担いで席に戻っていった。


「まぁ。アレでも静流の次に強い派遣勇者なんだけどね。私とは同じジム仲間さ」


 やはり、同じ趣味の同類だったか。クロード社長と凱さんが筋トレに励むジムはさぞかし、周りの人が恐怖感を感じているだろうな。


「それはさておき、次はチーム『ドゥオ』の西島秀明主任と谷原修平副主任だ。二人は元SP出身でね。要人護衛業務を中心に処理してもらっているんだ」


 西島主任も、谷原副主任も目付きが鋭く、精悍な顔つきをした男達であった。そして、キッチリと黒いスーツと着こなしている。


「私等は裏方仕事担当なんでね。派手な害獣との戦いは柊君に任せるよ」

「俺も同意見ですね。目立つ仕事は俺達にはできない」


 二人とも身体を鍛えているようで、威圧感が半端ない。視線に曝されると思考が読み取られているのではないかとつい勘繰ってしまう。


「はぁ、一緒の仕事の時はよろしく頼みます。どうも、オレは力があり過ぎて破壊力が高いと怒られるんで、要人護衛の仕事はなさそうですが……」


 二人はオレの言葉に苦笑いを浮かべながら握手を交わして戻っていった。


「あの二人もそれなりに強いよ。こっちの世界なら、断然柊君より強いけどね。さて、お次はチーム『トレース』の赤沢茂主任とアーレイ副主任だ。彼等のチームは主に害獣を専門で処理するチームとなっている」


 聖哉の父親である赤沢主任は冴えない中年サラリーマンのような恰好をしていた。そして、アーレイ副主任は日本滞在用の例の黒縁眼鏡を外し、竜人の姿となってオレに挨拶をしてくれた。


「これは、柊主任。うちの聖哉がお世話になっています。あいつも、柊主任のことを尊敬しているようなので、お手数をかけますがよろしくお願いしますね」

「いえ、オレなんかより、聖哉君の方がよっぽど才能があると思います。すでに彼はうちのチームの大黒柱になりつつありますからね。彼が新チームを持てる時までしっかりとサポートしていきますよ」


 息子を褒められたことが嬉しいのか赤沢主任は涙ぐんでいた。その姿をみたアーレイ副主任も一緒に泣いている。


「赤沢親分……良かったですねぇ。坊ちゃんが、立派な派遣勇者を目指してくれているたぁ。このアーレイも嬉しく思いますぜ」


 べらんめえ口調のアーレイ副主任も一緒に男泣きしていた。このチームは任侠団体か何かだろうか? 実は赤沢主任が元ヤク〇とかいうのやめてくださいよ。急に拳銃出して『舐めてんのかこの野郎! 弾いてやろうかっ!』とかキレるのとか無しにしてくださいよ。


「赤沢君は静流君のチームから暖簾分けしたチームでね。最古参の社員なんだ。まぁ、色々と依頼でかち合うこともあるかもしれないし、ご子息を預かってるから仲良くやってね。元は渡世の義理に生きてた人だからね。筋を通さないと怖いよ」

「クロード社長。もう、私は堅気の一般人ですよ。昔の話はやめてくださいよ。息子の上司の前で言うのは反則ですよ」


 ニコニコと喋っている赤沢主任だったが、額に青筋が走っており、どうやら触れられたくない話だったようだ。というか、オレの危惧が的中してしまった。これはマズい聖哉さんって呼ばないとオレの頭に風穴が開くかな。


「ああ、すまないねぇ。『鬼の赤沢』はもう捨てた名前だったね。すまない、すまない」

「おっと、私も取り乱してしまいましたね。柊主任。うちの聖哉をよろしく頼みますね」


 ギュッと固く握手をしてくれた赤沢主任だが、聖哉の件で何か起こると日本刀持ってカチコミをかけられそうなので、細心の注意を払わねばと思った。


 やはり、この会社は普通の会社ではないと改めて認識することができた。


この会社はやはり普通の人じゃ勤まらないんだろうな。あと何チームかの主任もイッテル系の主任さんだろうか((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル(柊翔魔)


凱さんが余計なことを言うから翔魔様にわたくしが国で絶大な人気を誇ることがバレそうではないですか。これはしっかりと隠し通しておかないと(エスカイア)

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