嫌いなこと 赦し (2篇)
掲載日:2017/05/19
嫌いなこと
嘘つき
ほらふき
欲張り
けち
宝石箱の蓋をあけると
ザラザラとザラメが水晶のふりをして
鈍い光を誇らしく放つ
窃盗
汚職
利己主義
殺人
人の世界はゴミの山
雪崩にあって
自分もまた絶えてしまう
嘲り
侮蔑
ごますり
ごまかし
自分に背き
人の背を刺し
人を陥れ
汚染された社会で虹を見る
*** *** ***
赦し
今日が明日ほどに謙虚なら
昨日のあやまちは
赦されるに違いない
鏡の中の私は
私以上に傲慢で
いくら微笑んで見せても
頷いてはくれない
昨日転んだひざはひりひりと痛み
日記に書かれた文字は
涙で汚れてしまった
後悔の大波が
打ち寄せては砕ける
砕けた波の破片を拾って砂の中に埋めた
風が泣く
すると、這い寄ってきた波が
さらさらと、埋めた波の破片を
かき寄せながら沖へと担っていった




