表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドロボウは夢叶える為世界を旅する(過去編)  作者: フロッグ
2幕 4つ刃者 後編
56/83

結婚式と宴

更新遅くなりました。ちょっと次も遅くなるかも知れないです。

結婚式は交流時間が終わってから1時間程で始まった。


「僕、結婚式なんて初めてだよ。」


「俺もだよ。」


会場の端でこそこそ話しているにも関わらずなんだか目立つ。他の人達は席に座り静かにしている。その人達は人型をしており全ての人が王族なのだろう。まだ座れる場所はあるのだがどうにも気が引けるので立って見ることにした。


「新郎入場。」


座席より一段高い壇上に立った法衣を纏った人が言う。神聖さ漂う音を鳴らす楽器が鳴り出し演奏を始める。

入って来たのは青い服に身を包んだカルフェだ。

目元は遠目で見ても若干赤いがそこまで目立つことはない。カルフェが扉から壇上の直線を歩き台の上に立ち止まる。


「新婦入場。」


カルフェを確認すると法衣の人物は新婦を呼ぶ。

入場してきたキャリルを見て会場は息を呑んだ。それ程に美しい。純白のドレスを身に纏い気品漂う雰囲気を感じさせる。


「キャリル綺麗だね。」


「綺麗だな。」


俺とナナシも驚き半分嬉しさ半分で見ている。王様が隣にいるのに全ての人がキャリルに釘付けだ。隣にいる王様ですら釘付けで顔が阿呆みたいになってる。だが王様は他の人より早く我に返るとキャリルとそっと腕を組み歩き出す。

心なしか王様が涙目なのは気のせいか?気のせいだろう。

キャリルが壇上に立つと座席の人達も我に返る。


「ここに契の儀を始める。」


「汝この者を妻と認めるか?」


「はい。」


「生涯を懸けて守り愛すると誓うか?」


「誓います。」


「汝この者を夫と認めるか?」


「はい。」


「生涯を懸けて支え愛すると誓うか?」


「誓います。」


「では指輪を。」


互いに指輪を相手にはめる。キャリルにはめられた指輪にはオレンジ色の大きな石が嵌めこまれ温かい輝きを、カルフェにはめられた指輪は明るい茶色の大きな石が優しい輝きをそれぞれ放っている。


「この者達を今日から夫婦と認める。そして後に2つの国を統べる王と王妃である。」


それを聞いた途端2つの国の王と王妃以外の者は全て跪き頭を下げた。ポツンと端に立っている俺とナナシを残して。そんな俺達にキャリルは気づきクスッと笑った。


「さあ、それでは式の終わりにキスを。」


クスッと笑ったのは何処へやらキャリルは顔を真っ赤にし


「「ごめんなさい、まだ心の準備が。」」


と同じように顔を真っ赤にしたカルフェと共に言って式は終わった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




式が終わった後すぐにキャリルの部屋に向かった。だが先に会場から出たはずのキャリルは部屋にはいなかった。


「あれ?まだ来てないね。」


「そうだな、驚かすか。」


なんとなく気分で驚かすことになり扉の陰に隠れて待つことにした。隠れて数分後1人の歩く足音が聞こえ扉が開く。


「はあ、終わったああ。ドロとナナシはいないね。じゃあもう脱いじゃえ。」


そう一人言うと無防備にも扉を開けたままキャリルがドレスを脱ぎ始めた。


(どうするのドロ!!このままだとやばいよ!)


(やばいな、ちょっとナナシ声かけてくれ。)


(やだよ!)


俺とナナシは話しかけるのを押し付け合いついに取り返しのつかなくなった。


「あ、扉閉めるの忘れてた。」


この言葉によって。キャリルはもうドレスを脱ぎ薄いシャツと短パン姿で振り返る。


終わった……。


結局顔を真っ赤にして激怒しているキャリルに正座させられたまま宴の準備で追い出されるまで延々と説教をくらった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




披露宴では丸テーブルに座り料理が並べられる。俺とナナシは左の列、最前列に2人で座っている。

このテーブルに他の人はいない。他のテーブルでは6人でテーブル1つなのだが。ここだけ2人で座っているのは居心地が悪かった。どうやら最前列の左列と右列は友達や仲間といった親族ではない者が座るらしい。そう考えるとキャリルには友人はあまりいないのだろうか?

ナナシの前にも料理が並べられた時点であることに気づいた。


「ナナシ、お前そういえばご飯は食べなくてもいいとか言ってなかったか?」


そうキャッローツ王国に来る前確かに言っていた。食べなくていいと。ここに来てからそういえば朝昼晩毎回食べていたことに今更気づく。


「味は分かるよ?それに食べなくていいっては言ったけど食べられないとは言ってないよ。出されたの食べないのもね、悪いし。と言っても美味しいから食べるんだけどね。」


「なんだよ、屁理屈みたいだな。じゃあ、なんでその話した時は食べなかった?」


ナナシはあさっての方向を向き料理をつまむ。こいつ食べたくなかったから言わなかったな。それにしても本当に便利な身体だな。食べたものはどこにいっているのやら。聞いても知らないとか言いそうだな。

現在披露宴は進められキャリル、カルフェの座る主役席から最後列にステージがありそこで祝の言葉や芸を披露している。そのステージを見てにこやかに笑うキャリルはこちらを見ようともしない。謝ったのに結局許してもらえなかったのだ。披露宴は着々と進み祝の言葉が終わると立食パーティーが始まった。

立食パーティーになった途端、新郎新婦の前には人だかりができ近づけそうもない。結局立食パーティーが終わるまでキャリルのいる席には近づくことが出来なかった。次の舞踏会の準備があるため主役の2人がいなくなるとぞろぞろと人が去り俺とナナシもいつもの織り室で準備をすることにした。


そしてこの日のフィナーレを飾る舞踏会が始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ