お楽しみと観光終わり
カルートッフェッリ王国出ます。
一旦座って話をすることにした。座るには密着していると狭すぎるので渋々といった体で2人は俺から離れた。
やっと開放された。正直言い合いの間に2人が白熱すると俺の腕を思い切り握るので物凄く痛かった。
いつでもこの2人に挟まれないよう注意しよう、最悪ナナシを盾にして。絶対怒るだろうな。まあその時はその時だ。にしてもまさか真っ直ぐ歩いていた気がしていたのにどうやらずっとぐるぐる門の近くを歩いていただけだったようだ。おかげでナナシと合流出来たのだが。それでもずっと歩いていた理由は何だったのか普通に歩くより疲れた。
俺とキャリル、ラビドーは露店近くのテーブルに座りナナシとマッシャーは露店へ。ただマッシャーがフラッと露店へ歩いて行くのを見て、焦ってナナシが追いかけていたのは未だに謎だ。そのナナシに対してラビドーが「分かってるなあ。あいつ。」と関心していた。
よくよく考えてみたら何を話すんだ?正直2人から開放された嬉しさでそっちにまで気がいっていなかった。
なんとなく早々に話を切り上げてさっさとこの場を離れた方が良さそうだ。
そうこう考えている内にナナシとマッシャーが帰って来た。心なしか酷くナナシが疲れているような気がするがきっと気のせいだろう。
「おまたせしましたぁ。ところで何をお話するんですかぁ?」
マッシャーは俺が考えていた事をはっきり言った。
「ああ?あーまあそうだな。別に話すことねえからな。」
ラビドーはマッシャーの言葉に同意を示す。
「話すことないんだったら俺達はそろそろ帰るぞ。ナナシ、キャリル行くぞ。」
少々早口になりまだ立ったままだったナナシと椅子から立ち上がったキャリルの背中を押してこの場から退散しようとする。
キャリルは文句を言いたそうだがナナシはホッとしたように押されるのに抵抗しない。
「お帰りですかぁ。残念ですねぇ。ですがまた近い内に会える気がしますねぇ。ナナシさん。」
「そう?もしかしたらもう会えないかもよ?」
俺に押されながらナナシは言う。
「そうですねぇ、ですがぁあなたとはまた会うと思いますよぉ。」
振り返りもせずマッシャーとナナシは話す。
「そっか、その時はその時だね。」
「はいぃ。」
クスッと2人は互いに笑うと話は終わったとばかりにマッシャーは露店で買ってきた茶色い飲み物を口に運んだ。なんだこの含んだような感じ、嫌な感じしかしない。後でナナシに聞こう。
「ドロ行くのかよお?もっとなんか話しようぜ。」
「こっちはこっちで忙しいんだよ。」
俺は後ろを向かずに応答する。
「そうかよ、お前とはもう会いたくねえな。」
「?」
「会っちまったら殺さねえといけねえし。もう会わないことを祈るぜ。ドロ。」
「っ!何言ってんだ?」
一瞬ラビドーから漏れ出た殺気で体が震える感覚に俺は振り返ることで何とか押し留めた。
「いない?何処行った?」
振り返った先にラビドーとマッシャーはいなかった。あるのは風で少し飛んだ砂埃だけだった。
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「そんなに慌てなくてもよかったんじゃあないんですかぁ?私まだ飲み終わってもいませんのにぃ。」
「お前はマイペース過ぎんだよ。」
眼下で辺りを見渡す少年達が見える。
「あーあ折角面白そうな奴見つけたのになあ。残念だ。」
「そうですねぇ。」
俺はマッシャーの言葉に驚いた。まさかマッシャーがそう言う奴がいるとは思わなかった。
「どうしたんですかぁ?変な顔してぇ?」
「珍しいと思っただけだ。」
「えぇ。私もですよぉ。あなたはどんな新搾感なんでしょうねぇ。ナナシさん。」
マッシャーはニッコリ笑うと飲みかけの茶色い飲み物を飲み干し容器を粉々に砕いた。




