最終話「力強く」
ナクロのおかげで順調に事が進んでいった。
次々と光水晶は手に入り、僕たちは最後の神殿にたどり着いた。
最後の神殿の試練もクリアし、ついに最後の光水晶を手に入れることが出来た。
「おめでとう雅人、でも不本意ね」
ナビが僕に話しかけてきた。
「何が?」
「本来ならここまでの試練は貴方自身が成し遂げなければならなかった」
どの道、悲劇が待ってるのは変わりない。
「さて、アスターシャを最後の光水晶に触れさせて」
「ちょっと待って欲しい」
「何?」
「分かるだろ。最後なんだぞ!!」
「そうね。最後くらい時間を上げても構わないわ」
ナビから時間をもらったところで僕は皆と話すことにした。
「これで最後なんだな」
ガーデが言う。
「ああ、そうだな」
「まあ俺っちが消えようがどうでもいいことだが」
「皆すまないな。僕なんかのために付き合わせちゃって」
「私、お兄ちゃんと旅が出来て楽しかったよ」
アスターシャがにこやかに僕に話しかけた。
「そう言ってもらえると嬉しいよ」
「雅人さん。本当にいいんですか?」
ナクロが悲しい口調で僕に話しかける。
「いいんだよ。これが僕の家族の願いだからさ」
「雅人さん。ウッ」
急にナクロが泣き出してしまった。
「泣くなよナクロ。ここで泣かれると僕も泣きたくなる」
「お兄ちゃん! うわあああああああああん」
アスターシャまで泣き出してしまった。
僕たちはひたすら涙を流し続けていた。
これで最後。
もう後戻りは出来ない。
この世界で皆と楽しんだことももう終わり。
悲しくて悲しくて仕方が無かった。
「さあ、アスターシャ。光水晶に触れて」
「お兄ちゃん最後にこれだけは言わせて」
「なんだい?」
「お兄ちゃんの妹になれて本当に良かった」
そう言ってアスターシャは最後の光水晶に手を触れた。
「ん? ここは……?」
目の前には病院の天井らしきものがあった。
「あっ、雅人」
視線を横に移すと僕の友人達の姿があった。
「良かった。生きててくれて」
僕の友人達は泣きながらそう言った。
皆わざわざ僕のためにこんなにまで見守ってくれていたのか……。
僕にはもう家族はいないが、心配してくれる友人達がいる。
それだけで幸せに思えた。
あの世界での出来事は夢だったんだろうか?
それは分からない。
ただ一つだけ言えることがある。
僕は皆のために力強く生きる必要があるということだ。
ここまで読んでくださった皆様方。お疲れ様です。
しばらく更新が滞ったせいか、最後の終わり方がダメになってしまいました。
まあでも完結させることが出来て良かったです。
それでは皆さん。また別の作品でお会いしましょう。
さようなら!!




