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第六十三話「学校」

 アスターシャを学校に通わせる。

 唐突な提案だが、ご名答と言わざるおえない。

 アスターシャはスラム街の出。

 ってことはまともに学校に通ったこともないということだ。


「ということでアスターシャを学校に通わせたいと思っている」

「ちょっと待て」


 クレファスが意義有りげに手を挙げた。


「何ですか? クレファスさん」

「そもそも旅の目的はどうしたんだよ? 俺たちは光水晶を集めるために旅してたんじゃないのか?」


 その通り。正論だ。

 しかし


「それは後でいくらでも出来ることです」

「そりゃ……そうだが」

「私は賛成です。アスちゃんまだ子供だし、学校に通わせたほうがいいかと」


 テレーゼがそう言いながら手を挙げた。


「ちょっと待て」


 またクレファスが意義有りげに手を挙げた。


「何ですか? クレファスさん」

「肝心のアスちゃんの意見を聞いてない」


 そうだったな。


「アスターシャはどうしたい?」

「私は別に構わないよ」


 よし! アスターシャの意見も聞けたことだし、アスターシャを学校に


「ちょっと待て」


 またまたクレファスが意義有りげに手を挙げた。


「何ですかあ? クレファスさん」

「アスターシャも学校に通うなら俺も通おう」


 馬鹿なのかな? こいつは


「ええと、異論は無しですね」

「ちょっ俺の話を「さんせええい」


 こうしてアスターシャが学校に通うことが決まった。

 のはいいのだが


「お兄ちゃん、ナクロさん、学校でもよろしくね!」


 なぜか僕とナクロも学校に通うことになった。

 見た目が少年だからというテレーゼの意見でそうなった。

 確かにそうなんだけども……。


 まあ一応、アスターシャを見守る保護者的なポジションで学校に通うのも悪くはない。

 しかし……。


「お金大丈夫かな?」

「安心してください。皆、僕達のために稼いでくれると言っています。それに」

「それに?」

「僕は錬金術を使えます。お金が欲しいならいくらでも作れますよ」

「ちょっと抵抗あるなあ」


 まあそんなこんなで僕たちの学校生活が始まることになった。


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