第五話「スライム」
現状を確認しよう。
僕は普通の服装(この世界から見たら奇抜か)をしている。
所持品は剣。
見た感じ高級そうだ。
売れば金になり食いつなぐことが出来そうなほどだ。
しかし、ナビはこれを売るなという。
しかし、このままだと僕は飢え死にする。
どうすればいい?
この旨をナビに伝えた。
するとナビは
「街の外へ出なさい」
と迷いがない命令を僕にした。
街の外へ出て何をしろというのだろうか?
しかし、何も当てがないこの異世界では、今はナビが頼りだ。
従うしかない。
僕は街の外へ出た。
「これは……」
僕は衝撃的なものを見ていた。
ドロドロした液体の塊みたいなものがうようよしているのだ。
「スライム。モンスターよ。その剣で倒しなさい」
ナビはそう僕に命令してきた。
その前に聞くことがある。
「どういうことだ? 前僕がこの平原を歩いていた時にはスライムは」
「これ以上の詮索はやめなさい」
何度聞いても、ナビの答えは変わらなかった。
もういい考えるな。
今はこいつだけが頼りだ。
素直にしたがおう。
しかし、気持ち悪い物体だな、あまり近づきたくない。
僕はスライムに剣を振り払い、斬りつけた。
すると。
チャリンと音がした。
「スライムは1体ごとに1Gの金額を落としてくれるわ。100Gあれば店で蕎麦とか買えるからそれまで頑張ることね」
とナビが説明してくれた。
100体か。
スライムは動きも鈍いから倒すのは簡単だった。
僕はスライムをひたすら倒し続けた。
しかし、1Gの単価をわざわざ100Gまで数えるのは手間がかかる。
その旨をナビに伝えた。
するとナビは
「安心なさい。私にはお金を変換する機能が付いてるの」
お金を変換する機能か。
無駄に便利なんだなこいつ。
他にこいつの機能にはどんなものがあるのだろうか?
聞いてみたがナビは。
「必要な時に話すわ。今は目の前のことに集中して」
と一点張りだった。
こいつは僕に隠し事をしている。
僕はそれを知りたい。
しかし、それを聞いたところでこいつは答えないだろう。
今はこいつに従うしかないのだ。
とにかく腹が減った。
スライムには蕎麦の餌食になってもらおう。




