第三十三話「闇雲」
「どこへ行くつもりだ?」
「二人は彼女の様子を見守っててほしい。僕は生存者を探してくる」
「待てよ。あれだけ探したんだ。生存者はもう「分からないじゃないですか!?」
僕はそのまま、クレファスの待てよ! という声を背に宿を出て行った。
まだだ。まだいるはず。まだ生存者が!!
「探しても無駄よ」
ナビが僕に話しかけてきた。
「まだ分からないじゃないか!?」
「もう生存者はいない」
「探してもいないくせに」
「私にはわかるのよ」
「黙れ! まだ生存者はいるはずだ!!」
ナビの言うことなんか聞くもんか。
こいつはこの惨劇を知ってて黙っていた。
こいつの言うことなど当てにならない。
僕にも責任がある。
僕がもっと早く調べていれば!
僕がもっと急いでいれば!!
この惨劇は免れたかもしれないのだ。
僕は修道院に戻り闇雲に生存者を探した。
「まだ生きてる人はいませんかあ!? いたら返事してください!!」
僕は探した。
必死になって探した。
あの女性のためでもある。
一人、あと一人でも生存者がいればあの女性だって少しは救われるはずだ。
僕は探し続けた。
「……ハア」
探し続けてどれだけ経っただろう?
同じ道を何回見ただろう?
それでも探す。僕は探し続ける。
「あれ? おかしいな?」
僕の目の前が真っ暗になった。




