第二十二話「クレファス」
早速鍛錬が始まった。
「まずは俺が片手持ちで剣を持っておくから、それを弾き飛ばすことだな」
何だ。
簡単だな。
「助走ありでいいですか?」
「構わんよ」
「よし」
僕は思いっきり助走を付け、男が持ってる剣に思い切り剣を振り払った。
これならいけるだろう。
「あれ?」
男の剣は吹き飛ぶどころか、1ミリたりとも動いていない。
ありえない。
「どうした? あまりにも貧弱すぎるぞ」
いや、貴方がやばいだけなのでは?
「そうよ。貧弱すぎるぞ」
それに便乗するかのようにナビが僕に言った。
「うるせえ、お前は黙っとけ!」
「ごめんなさい」
ナビを黙らせてたところで再開だ。
「うおりゃあああああ!!」
ダメだ。
全然剣が弾け飛ぶ様子が無い。
「ちょっといいか?」
「はい?」
「お前、剣の持ち方悪すぎ、振り方も悪い」
僕は男に指導された。
ここはこうこうこうという風な感じで
そのやり方で練習してみた。
「うおりゃああああ!!!」
おっ!?
弾けとんではいないが、剣が若干動いたような気がする。
「さっきよりは断然いいな。この調子で頑張れ」
この鍛錬を続けて、辺りはもう暗くなった。
僕の手は傷だらけになっていた。
「今日はこの辺にしておいてやろう」
「はい!」
そういや
「自己紹介が遅れました。僕は南井雅人と言います」
「南井雅人? 珍しい名前だな」
「よく言われますね。こっちが義理の妹のアスターシャ」
「よろしくお願いなのです」
「アスターシャちゃんよろしくね。俺はクレファス。クレファス・アイラント」
「よろしくお願いしますね」
「こちらこそよろしく頼む」
こうしてクレファスが僕たちの仲間に加わった。
正確には言えば加わってはいないけど。
まあいいや。
今後はモンスターなど厄介な敵が多くなるだろうから僕も強くならなくちゃいけない。
クレファスに勝てるようになったら、僕はとんでもない強さを手に入れたことになるだろう。
その日を楽しみにしつつ、僕たちは宿屋に戻って眠りについた。




