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第十五話「アスターシャの癖」
こうして僕とアスターシャの旅が始まったわけだが、
こいつと話して少し気になったことがある。
こいつ、主語を二回使ってくるのだ。
これは指摘しておいたほうがいいだろう。
「なあ、アスターシャ」
「どうしました?」
「主語を2回使う癖は直したほうがいいと思うぞ」
「主語って何ですか?」
「私は私はっていうことだよ」
「それも癖なので直しません!」
「それ、大人になっても使うのか?」
「何か問題でも?」
「ありまくりなんだが」
皆はどう思うだろう。
私は私はと主語を2回使う大人は……。
うん、明らかに恥ずかしい。
ということでそういう癖は直すように指摘しておいた。
アスターシャも納得したようで。
「仕方ないですねえ。私は私は私はこの癖を直します!」
と言った。
うん。
こいつ分かってない。
まあもういいや。
こいつも大人になればいづれ分かる時が来るだろう。
その時を待ちますか。




