第十一話「ナビの試行錯誤」
「おはようナビ」
「おはよう。最近起きるの早くなったわね」
「ああ、お前の爆発音のおかげだ」
爆発音を聞きたくないという思いが強いせいか。
僕の寝起きは良くなっていた。
ある意味ナビには感謝すべきなのかもしれない。
「お前のシステムとやらの調子はまだ治らないのか?」
「まだなのよ。おかしいわね。何が原因なのかしら」
今日もスライム狩りか。
しかし、まだナビが不調とは。
イレギュラーでも起こっているのだろうか?
まあそもそも僕がこの世界にいること自体がイレギュラーではあるけれども。
ナビについて今のところ分かってる能力は。
お金を変換する能力。
僕の脳内に話しかけたり、いたずらする能力。
あと、この世界を案内する能力(今は不調だが)
ぐらいか。
こいつは能力といい。
僕に何か隠し事をしている。
重大なことだとは思う。
だが、それを聞いたところでナビは教えてはくれないだろう。
詮索するだけ無駄だ。
俺は黙ってスライムでも狩っておけばいいのだ。
ということでスライム狩りに向かった。
その途中。
「!?」
爆発音がした?
何だ? どこで爆発が起きたんだ?
周りを見渡してみたが、誰ひとりとして爆発に気づいている様子はない。
あれ? ってことは?
「ナビ」
「どうしたの?」
「さっきの爆発音は?」
「ああ、ちょっといろいろ試してるのよ」
「試してる?」
「うん、貴方の脳内を爆発させたりする能力は普通に作動してるわね」
「あのう」
「何?」
「やめてくれない? びっくりするから」
「分かってるわよ。試しただけよ」
ったくこいつは……。
わざとやってんのかとすら思うほどだわ。
とりあえず、ナビの調子が治るまではこの街に留まっておこう。
早く調子が治って、スライム生活が終わることを祈る。




