表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日学校、退学になった  作者: きざし
プロローグ
4/8

大海 咲

 2年B組、大海 咲おおうみさく。男

 2000年、7月3日生まれ。

 父・2005年 死去

 母・商品開発者

 好きな食べ物、お米。

 現在、テニス部の幽霊部員。


 2014年11月3日。

『おはようございます。今日、新しいクラスメートが来たので、紹介します。昨日話したよね!?』

『えっ、初耳!』

 クラスメートの一人が口にするとクラスがざわめきだした。

『あれっごめん、言ってなかったか...じゃあサプライズってことで!とにかく紹介します。小沢君!』

 ゆっくりとドアが開いた。

 転校生が入ってきた。どこ出身だろう、2年生の11月。ちょうどあの人が過ごす残りの中学校生活は半分くらいだ。

「小沢大雅です。元帰宅部、趣味は特にありません。梅が好きです。クラブには入るつもりはありません。これからよろしくお願いいたします。」

なんて典型的なスピーチだろう。あんまり面白そうなやつではなさそうだ。

しかし一つだけ自分と似ていると思ったところがある。クラブに入る気はないという点だ。俺も元から上下関係とか、そういうややこしいのが嫌いでクラブには入りたくなかった。形としてはテニス部員ということになっているが、実際あまり行っていないし、入っていないのとほぼ同じような状態だ。10月の末にあった文化祭でも係りの仕事しかしないでテニス部の方には一度も顔を出さなかった。

「小沢君、ちょうど話にあったから言っておくけど、この学校に帰宅部はないの。クラブに入らないという選択肢は残念ながら、無い。」

その通りだ。必ず入らなければいけない。なのにみんなクラブに熱を注ぎ込んでるけど何故あんなに夢中になれるのか。

それにしてもなんて顔に出やすいやつなんだ。クラブに入れないと聞いて焦っているのが丸わかりだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ