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今日学校、退学になった  作者: きざし
プロローグ
2/8

新しい学校、新しい仲間

2014年11月3日。

「ここよ」

母が言った。

ここが新しい中学校だ。

地元の、古そうな学校だ。

何故僕は今ここにいるのか。

時々疑問に思ってしまう。母には何も言ってないが、内心前の学校に戻りたい。



「どうも、おはようございます。小沢君ですね。私はここ、大海中学校校長、須藤 佳子(すどうなおこ)と言います。」

校長が言う。僕が会ったのは初めてだ。母は事前に校長には会っていて、きちんと挨拶をしていると聞いている。

「おはようございます。どうぞこれからよろしくお願いいたします。」

母が返す。

「よろしくお願いします。」

続けて僕も挨拶をする。

「小川君が転入されるクラスは、2年B組、こちらが担任の横川先生です。」

「よろしくお願いいたします。では早速教室に向かいますので、お母様とはここで失礼いたします。」

横川先生がそう言うと、僕と先生は歩き始めた。

思ったよりはいい学校かもしれない。校舎は古いが、雰囲気がいいし、きちんと掃除されている。先生も優しそうだし、充実した日々が過ごせそうだ。


「じゃあ小沢君、先生が呼ぶまでここで待っていてください。簡単な自己紹介をしてもらうから、少し考えておくといいと思う。」

そう言い残すと先生は教室に入っていった。

教室がざわめき始めた。僕が転入することは、噂にもなっていなかったようだ。

「小沢君!」

僕の名前が呼ばれた。ゆっくりとドアを開ける。そこにはこれから共に約2年間を過ごす、36人の仲間がいた。

「小沢大雅です。元帰宅部、趣味は特にありません。梅が好きです。クラブには入るつもりはありません。これからよろしくお願いいたします。」

我ながら思った。なんて典型的なスピーチなんだろう。第一印象は絶対に悪かった。

「小沢君、ちょうど話にあったから言っておくけど、この学校に帰宅部はないの。クラブに入らないという選択肢は残念ながら、無い。」

衝撃的だった。僕はこれからどうすればいいのか。誰かに言われたわけでは無いが、僕はコミュニケーション障害だと思う。クラブなんかに入って、変な上下関係とか築きたくないし、クラブ仲間と仲良くする自信もないし、楽しめるクラブがあるのかも謎だった。


話し手は前回に引き続き、小沢大雅です。

次からは話し手が変わります。

話に出てくる学校、先生の名前など、全てはここだけのフィクションです。

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