表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した悪の救世主  作者: レインコート
転生してから
21/29

二十話 ニック

俺の目の前がパッと明るくなる。

ガガーンッ!

「クソ!外したぞ、右だ!右の茂みの方へ行った!」

「攻撃をやめてくれ!頼むから!」

走りながら叫ぶがその声はまたしても届かない。

「その様な卑怯なことをして、よく言えたものだ、ゴブリンめ!」

ガガーンッ!

なんて威力だよ!て言うか、勘違いしてるでしょ?地面が砕けて焦げる。辺りには焦げ臭い匂いが漂い、攻撃時に光を放つためまともに攻撃も見れない。外しても辺りが明るくなるせいで、俺の姿が暗闇から丸見えになる。

考えて見てほしい。もし、暗いところで急に懐中電灯を目に向かって付けたら。当然、目が暫く使い物にならなくなってしまう。しかし、動かないでいたら攻撃を食らってしまう。俺の体もこの攻撃には耐えきれないだろう。

まず、なんの魔法かわからない上、魔法なのかすらもわからない。五感を働かせてみると、余計わからなくなる。何か呪文を唱えているようにも聞こえるが、ただの罵声にも聞こえる。毎回同じ言葉を発していれば、呪文なのだとわかるのだが…。しかし観察をめげずに続けていると、あることがわかった。奴らは、小鬼たちは、バチバチという音を発した後に攻撃してくるのだ。攻撃の瞬間をこの目で見たが、眩しくてほとんどわからなかった。音の反響から、どんな攻撃か確かめてみようとも試みたが、身体中から音と光を放っているので、成果は出なかった。

だけど小鬼は、何かしらのエネルギーを手で投げるようにして攻撃してきていた。攻撃速度は一瞬だ。避けるというよりも、不規則な動き(フェイント)をし、攻撃を外させてる感じだ。兎に角動き回っている。もしルミナスを取り込んでなかったら、とっくに消し炭だっただろう。



数分前…。

飛行する俺の目が小さな光を捉えた。森に降りてみると、そこには何もなかった。気のせいかと思い、もう一度空を飛ぼうとした時、事件は起きた。俺が飛ぶ瞬間、辺りが真っ白になった。勿論小鬼の仕業だ。しかし、音はしなかった。恐らく光だけを発生させたのだろう。

2人を落とした俺は素早く後ろへ飛び退くが、しまった!と思い、2人を助けに行くため耳を澄ませる。閃光のせいで、目が見えないのだ。しかし、ここで焦らずに耳を澄ませたのは正解だった。地上では音がしなかった為、ここがどういった場所なのかを把握できたからだ。ここからは予想だが、ほとんど当たっているだろう。音の反響から、小鬼達の国は地下にあることがわかった。俺の耳でやっと捉えられるほどの小さな音が、地面の至る所からしたのだ。

地下帝国、か。通りで地上には何もないわけだ。ここで、この国が小鬼の国であることがわかったので、2人を担ぎゆっくりと地下への通路へ入ろうとしたのだが…。俺が人質を取っているように見えたらしい。失礼な!もうピチピチの服のおっさんじゃないんだぞ?…多分。て言うかさ、サクメ達は地下にあるとは教えてくれなかったな。酷くね?今、有無を言わさずに飛び去ったのはどこのどいつだと言われたら、返す言葉もないだろう。


つまり、こいつらは王様ごと俺を攻撃しているということだ。このままでは俺もこの2人も本当に死んでしまう。まずいこのになったな。何とかして誤解を解こうと、接近を試みる俺だった。


…待てよ?別にこいつらは俺を追い払おうとしているだけだとしたら、この2人をここに置いて逃げてしまえばいいのではないか?さっき言った通り、こいつらの攻撃は一瞬の筈なのに攻撃は一発も当たっていない。つまり、小鬼達は俺に当てるつもりは更々なく、威嚇射撃をしてこの2人を守ろうとしてたとしたら?第一、こいつらが一人ずつ出なく、全員一斉に集中砲火すれば俺に当たらないわけがないのだ。そのことが、俺の予想を裏付けている。別に誤解を解く必要もないし、サクメ達が来れば誤解を解いてくれるだろう。

さすがの俺も、精神的に来ているところはある。実を言うと、こいつらの行動パターンは、だいたい読めた。まず、俺の近くを攻撃する。避けられた時、どの方向に逃げたかを、その時発生した光で俺を確認し、予測して少し先を攻撃してくる。もし俺の近くに落ちたり、当たりそうな場所に落ちたら、同じように繰り返す。しかし、予想したところにいなかった場合、隙ができる。一瞬の間があり、こいつらは一斉に隠れていそうな場所を攻撃に見せかけた光だけを飛ばしてくるのだ。この隙は恐らく、全員で息を合わせるための時間(タイムラグ)と見せかけた逃げる時間を作ってくれているのだろう。

おれはそのタイミングを見計らい、2人を木の陰から見えるようにして放り投げ、走って距離をとることに成功した。どうやら2人共、小鬼達に連れられて中に入っていくことができたようだ。あっさりと目的を達成できたことを、遠目にそれを確認した。そして、サクメちゃん達と合流しようと、その場を後にした。






巨大な爆発音。

どういうことだ!?今のは何者だ?我々の味方か?もしかすると、あの方の使者の可能性もある。と言うか、なんて強さなんだ、ほとんど見えなかったぞ?

ゴブリンの長である俺、二ックは奇襲を掛けようと両国の中間で仲間と身を潜めていたのだが、突然現れた1人の強さに驚いていた。なんと、あの鬼を隙をついたとはいえ、一撃で2人も倒してしまったのだ。爆発と共に2人を倒したのだ。命はまだあるようだがな…。倒すことなら、ニックにもできたであろうが、一撃で、しかも2人同時となると、不可能であった。

あんなにあっけなくやられてしまうとは…。現在は最後の一人と戦っているようだ。倒れた2人とは格が違う鬼だな。しかしどこまで持つものか?押されているのは一目瞭然、防戦一方の鬼である。既に何回か切られているし、可哀想な鬼だな…は!いや、同情などしないぞ?ざまあみろ!ざまあみろ…。

ニックは、もし自分たちがタイミング悪く出ていたら、どうなっていたのだろうと考え鳥肌がたった。

いや、結果として、俺は生きているのだ。気にすることではない。そう割り切っても、恐怖は消えなかった。なんだったんだ?あれは…。

そう考えていると、こちらに鬼の生き残りが走ってくるではないか!ここはこの鬼の首を取り、長としての威厳を保たねば!

この後、死体に警戒しなかったことが、ニックの運命の分かれ目であった。

「このまま追いかけて、タイミングを合わせて殺しにかかる。合図をしたら鬼の前に立ちふさがるんだ。わかったな?」

そう言い残し、腰が抜けている部下を置いて鬼の背後を取る。よし、木を登っていったな?これなら忍び寄り背後から殺せる。《追跡》をフル活用して俺は忍び寄ろうと、ナイフを抜いた。その時、上から人が落ちてきた。うわ…。首を切られて無抵抗に落ちてくるその死体を、さっとかわす。ひでえもんだな。

同情しつつも鬼へと向き直った時である。

「ああああぁぁぁあ!」

絶叫とともに背後の死体が起き上がる。

「くそぉ!よくも、よくもぉ!」

恐ろしい声を発する死体。な、なに?まさかゾンビか?いや、首が切れてたのは見間違いか?

「おのれぇ、どこのドイツダァ!俺の首を切ったのは!」

見間違いではないようだな!くそ、どういうことだ?もうわけがわからない。取り敢えずゾンビに向かい構える。どこからでもかk

「邪魔だぁ!」

俺は意識と体と長の威厳が一瞬で飛ぶのがわかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ