表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。

うたたね

作者: 靫 マギー
掲載日:2026/01/08

呼び出しがないから、逆に気になって顔を出したら、机に突っ伏して寝ている浅野を見つけた。 

周りを見回す。罠はない。

ゆっくりだが近づいてるのに伏した長いまつ毛はピクリともしない。

今日は肌寒いから上着を掛けてやって、近くの椅子に腰掛けて寝顔を見つめる。

起きて欲しいような、欲しくないような。

しばらく見つめてた気がする。

ピクリと浅野が動いて上着を手繰り寄せて顔を埋めた。

ちょっと可愛い。

「…ン」

ゴソゴソと身じろぎして目を擦りながら起き上がって、目が合う。

「…?」

眠たげに首を傾げる仕草が可愛い。

「帰るなら送るけど?」

「…!?」

上着に隠れてしまった。

「浅野?」

「…なんで、いるんだよ?」

隙間から顔を出してんの可愛い過ぎる!

「いつもある連絡が違かったから気になって?」

「…んだよ、それ」

「まあ、いいだろ。で?乗ってく?まだやんの?」

「…帰る。」

テーブルの物をカバンに突っ込んでこっちにくる。

「上着、サンキュな。」

目を逸らして照れながら言われた。

可愛い!

「疲れてんならちゃんと家で寝ろよ?」

頬に付いてる跡を指先でナゾれば、真っ赤になった。

可愛い。



笹木の匂いがして、目が覚めたら

優しく笑う笹木が見えて固まった。

呼び出してないのに、迎えに来てくれた?なんで?と聞いたら気になったからだと。

心臓が跳ねた。


近くまで送ってもらって別れ際「ちゃんと寝ろよ」と笑われて「…寝れたらな」

と答えて踵を返してたら、後ろから抱きとめられた。

「!」

「何日寝れてねぇんだ?」

「仮眠は取れてる。」

「昨日何時間寝た?」

「…2時間」

「足りてねぇだろ」

「寝れねんだから仕方ねーだろ!薬は癖になるし」

「…そんなにかよ」

「オウ」


何故だ?あの後またバイクに乗せられ笹木の部屋に連れてかれ、飯と風呂を済ませたら

腕枕されてベッドにいる。


背中をトントンされたり、頭撫でられたり

…恥ずかしい。けど、なんか、落ち着く気も…

そっと手を背に回してみる。

拒否はない。むしろ抱きしめられる。

圧力と温かさに、ホッとしてる自分がいる。

「おやすみ」

優しく囁かれて額にキスされた。

思わず閉じた瞼は開けられなかった。


(笹木サイド)

腕の中で寝息を立てる存在に、俺は今、愛しさと喜びを感じている。

服を掴んで離さず眠る姿に庇護欲が沸き立ち、独占欲が鎌首を擡げた。



(浅野サイド)

あったかい…でも、なんか、硬い。

「ンッ…」

瞼を開けば、眠そうな笹木がいた

「はよ、寝れたみたいだな?」

「ン」

「もう起きるか?」

「…も、少し」

ぎゅうと抱きつきなおす。

優しく髪を撫でてくれる手が気持ちいい

また微睡の中に落ちた。

次に瞼が開いた時、笹木は良く寝てた。

目は瞼の下。薄く開いた口。降りた前髪が鬱陶しい。

腕枕されてるからちょっと見上げる形になるのが不思議な感じだな。

抱き込まれているからあんまり動くと起こしそうだ。上の手が腰にあるのだけちょっと困る。ちょうど服の境で肌に指先が当たってるんだよなぁ。

顔に当たる笹木の首筋とはまた違う他人の肌を感じる感覚に戸惑う。

笹木の肌はなんだろう?しっとり?もっちり?してる。乾燥気味の俺とは違うなぁ。

「っ!」

笹木の手が動いた。腰はともかく尻に行くな!起きてんのか?顔を見るが動きはない。寝ぼけてんのか、無意識か。

触り方にやらしさを感じるのでアウト。

頬を抓ってやる。

「う?」

眉が寄り、手が止まる。

「さっさと手を退けろ」

瞼がピクピクしてる。まだ手は離れない、瞼が上がって目があう。

「?」

「スケベ、変態、セクハラ」

「え?」

パチパチ瞬きをする惚け顔が

「尻から手離せ」

その言葉にサッと青ざめた。

「なっ?へ?うわっ!」

ようやく自分の手の位置を自覚したらしい。派手に仰反る。

頭を上げていたので腕枕も解除された。

「わ、悪い!」

「…寝てたから、許してやる。そのかわり」

「かわり?」

「また、抱き枕になってもらうからな?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ