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僕の楽しい学園生活。②~

春から名門「芽吹ノ風学校」に入学した僕。入学早々色ぼっちでピンチ…!?かと思いきや近くの席の真っ白な子、「ガーラ」が声をかけてくれた。僕は彼女に学校案内をしてもらうことになった。途中にはハチャメチャな少女や美人3人組、そしてガーラを呼ぶ謎の人が現れたり、挙句の果てにはルームメイトがまさかの…。無事?スタートを切った僕の学園生活、これから楽しくなるといいなぁ、

世界は二人の天使の女王と悪魔の王が始まりだとされている。そして二人の子供である天使の子と悪魔の子が今のこの世界、母校の基盤を作り上げたとされている。しかし彼女らをよく思わない反乱分子達が彼女らを巻き込んだ戦争を…

 

キーンコーンカーンコーン

「起立〜、礼〜、」

「あ、ちょ!ここだけやらせてくれ!ちょ、おいお前ら!」

「先生可哀想…ね、ガーラ、ラ?」

相変わらずガーラはちょっと冷たい、まぁこんな僕にも関わってくれるだけでありがたいんだけれども。入学から数日がたったのだが、あれから変わったことが二つある。一つは友達?が何人か増えたことだ。何となく察しているだろう。そう、

「僕ちゃーん!あーそぼ!」

そう。彼女、愛花だ。改めて分かりやすく説明すると彼女は十三歳の高校二年生。風紀委員の委員長をしている。とっても活発で元気な少女だけど、実はとても恐ろしい。

「ちょっと、愛花、勝手にどっか行かないでくれる?ごめんね僕君、ほら帰るよ。」

このイケメンは窓割り少女愛花の後に来た美人三人衆の中の一人。イケメン奏君だ。奏君は十六歳の高校二年生で愛花のお兄さんだ。部屋で会った時、凄い鬼の形相で睨まれた、気がするので少々怖い。もしかしてシスコ…

「お兄ちゃんの過保護!シスコン!変態!ばーーーか!」

シスコンでした。

それとこの二人の他に美人三人衆の美人と美女がいるのだが、美人は奏愛さん、美女は思った通り心操というやつだった。奏愛さんは愛花とシスコン兄のお兄さんだそうで長男らしい。心操は、友達?だそう。彼女もガーラと同じくあまり話さない。会話は合図地くらいであまり気まずく話せていない。

「僕君いますか?」

「はーい、あ!ヴェール!ちょっと待ってね!」

「急にごめんね、あの、これ忘れ物なんだけどガーラに届けたくて、ごめんなんだけど代わりにお願いしても大丈夫?」

「大丈夫だよ!わざわざありがとう!」

「ありがとう!じゃあまたね!」

「またね!」

彼女はヴェール、実はガーラの双子の妹らしい。学年は一緒なんだけどクラスが違うので休み時間の間に少しだけ顔を出しに来る。これはあとから知ったんだけど学校案内の時に後ろからガーラの事を呼んでいたのはヴェールだったらしい。二人はとあることで喧嘩をしていてここ数年ちゃんと話していないらしいんだけど、

「ガーラ、これ、忘れ物だって、」

「ありがとう」

そして変わった事のもう一つが…

「またあの子覗きに来てるよ?」

「え?また?」

そう、彼女だ。あまり目立たないので気が付かなかったが、どうやらココ最近後をつけられているらしい。愛花情報だから本当か分からないけど。ストーカー行為にあたるので校則違反にならないか心配なんだけど、何か恨みを買うようなことしたのか?まぁでも入学初日から比べたらまぁまぁ充実した学園生活になってるんじゃあないかなとは思ってる。


 「ピーンポーンパーンポーン 風紀委員、風紀委員、校則違反者が現れました。直ちに捕まえ、生徒会へ連れてきなさい。もう一度言います。風紀委員、校則違反者が現れました。直ちに捕まえ、生徒会へ連れて来なさい。そして風紀四人組、仕事をサボるな。以上。 ピーンポーンパーンポーン」

「うげ、見つかった。えーっとね…」


「D塔十六階四番付近。」

「「「了解」」」


「ごめんね僕ちゃん!ちょーっと行ってくるね!」

次の瞬間愛花と奏が消えた。放送で言っていた通り校則違反者が出たのだろう。D塔の十六階を見ると遠目に愛花ら四人が見えて次の瞬きをした瞬間にまた消えてしまった。一体どう言う事なのか。僕は頭を悩ませた。が、その瞬間チャイムが鳴ってしまったので仕方なく教室へ戻った。二時間目は国語、担任の授業…

「はーい、静かに、授業を始める前に、クラスメイトの紹介だ。入ってこい。こいつは家庭の諸事情で今日まで学校に来れなかったんだが、今日から合流する事になった。皆仲良くなー、」

「初めまして、僕の名前はチース。よろしくお願いしますね。」

「はーいよろしく、あんたの席はあそこ、後ろに席用意したからそこに座れな、はーい拍手ー、じゃあ授業始めます。前回の、「幸せな少女」第一段落〜行目から…」

 

 「あー、つっかれた、会長めんどくさーい、」

「今回は楽だったから良しとしようよ。さぁ早く授業行こう。」

「二人ともちゃんと授業受けてる?真面目に聞きなよ。じゃあ行こう心操。」

「うん。」

「お兄ちゃん、僕ちゃんの教室覗いてから教室帰ろうよ!」

「しょうがないな、分かったよ。」

「やった!って、あれ…あんな人いたっけ…」

「?愛花、どうし…た…?顔が赤いぞ?」

「い、いや、なんでもない!い、行こ!」

「あ、ちょ!愛花!?」

 

「ってことがあって…」

「んでなんで僕に…?」

「キミだったら愛花と部屋が一緒だし何か話が聞けるかな、と。」

「なるほど?めんどくさい事はごめ、」

「何か言った?」

貴重な貴重な昼休み、僕は何故かシスコン兄からの謎の相談を受けていた。

「すみません。何も言ってないです。」

「俺は嫌な予感がしている。あれは、熱でも風邪でもなさそうだった。あれは…」

「あれは?」

「恋だ。」

「恋?」

「誰だか分からないけど愛花は誰かに恋をしている!!誰なんだ!(自主規制)してやる!」

「ちょ、落ち着いて?なんでそんな」

「落ち着いてられるか!俺の、俺の可愛い愛花が!他の男に!」

「過保護か。年頃の女の子なんだし恋愛くらい自由にさせてあげたら?」

「…、そういう訳にもいかないんだよな。俺だって、愛花には幸せになって欲しい。」

「幸せは自分で掴むものであって与えてるだけじゃあ幸せにはなれないんじゃない?」

「分かってる。分かってるんだけど、俺らは、それが難しいんだよ。」

そうして奏は少し暗い表情をうかべた。

「どういうこと?」

「…、ごめん、そこは言えない。言えるのはさっき言った俺らは普通じゃない、それだけ。」

「そっか、まぁ僕からも愛花に色々聞いとくね、」

「ありがとう…」


と、言っても何をすればいいのか、僕は恋愛には結構疎いんだよな。恋人いない歴イコール年齢だし何よりモテないんだよな。こんな僕に何をしろと。そう思いながら廊下を歩いていた、すると、

「僕ちゃん!」

「うわ!急にやめてよ!びっくりした…」

急に目の前に愛花が現れた。今聞くべきか?好きな人いるかって?なんて聞けばいいんだ。というか聞いたとして何をすればいいんだ。

「ちょ、僕ちゃん!い、いやなんもない!」

「?どうした、急に」

そういえばこの人達、不思議すぎるんだよな。少し不気味って訳じゃあないけど、普通の人間じゃないというか…この前だって校則違反者を捕まえてた時のあの動き、まるで瞬間移動みたいな、そう思った瞬間目の前が真っ暗になった。

「ってちょ、見えない見えない!急に目隠ししないで!」

「あははっ!僕ちゃん難しい顔しすぎだよー、何か考え事?分からないこといくら考えても分からない!別に僕ちゃん一人じゃないんだからさ、分からないなら色んな人に聞けばいいんじゃない?」

「うーん、確かに?」

果たしてこれは聞いていいのか。奏君には深堀するなみたいな感じに言われたし、奏君が一体何をしたくてなにを隠してるのか全く分からない。一体何があったんだろう。僕はまた頭を悩ませながら教室へ帰って行った。

「…」

 

「お兄ちゃん、俺ちゃんに何か言った?」

「何も言ってな、」

「…」

「ごめん、」

「いらないこと言わないで、初めてちゃんと出来た友達なんだから。」

「でも、」

「私の人生は私が決める。」

「おーい、二人とも喧嘩すんなよ、それより次の委員会の準備しないと。」

「ごめん、兄さん、」

「次の相手はでかいぞ。これは生徒会とかからじゃない。世界だ。母校からの命令。失敗したらやばいかもな。」

「この戦いが終わったら…」

「心操死亡フラグ立てないで?」

「さすがにちょっとやばいかもな、なぁ愛花、ちょっとは警戒しろよ、ちゃんと気張って周りよーく聞いとけよ。」

「分かってるよ。」

分かってる…。分かってるよ。全部分かってる。お兄ちゃんが私を心配してくれてる気持ちも、幸せになって欲しいって気持ちも全部昔から、ずっっと分かってる。でも私、やっぱりどうしてもやらないといけないことあるから。

 

 「はいはい、お前らー起きろー、授業中に寝るんじゃなーい、はーい、起きろ起きろー、」

猛烈な眠気に襲われながら授業を受ける。なんてったって、四時間体育、昼ご飯、五時間目国語は詰んでいる。皆夢の中と現実をさまよっている中やっぱり優等生数人は起きていた。さすが優等生、その中にこの前転校してきたチース君もいた。僕とは正反対の真面目な優等生で、しかも友達も、多い。とてつもなく羨ましい。

「はい、授業戻るぞー、この少女結局の所、幸せだったのか、チース、どっちだと思う?」

「えー、はい。彼女は幸せだったんじゃないか、と思います。彼女は自分の幸せを掴むために自分の意思で動いた。結果どうであれ、自分で動いたことに後悔はないのではないか、と思います。それに彼女は皆に愛されていたので彼女はとても幸せ者だったのではないか、と思います。」

「はーい、長い意見ありがとうなチース。まぁ確かに愛は大事だよな。」

愛、ねぇ。


 「幸せな少女」

 ある裕福な家族の間に女の子が生まれた。家族は毎日が幸福で溢れていたがある日夫婦は事故で退学してしまった。長男は引き取られ残された次男と少女は二人で生きていくことにした。しかし小さな彼女らに出来ることは限られており生きていくのにはとてもギリギリの生活をしていた。しかし彼女はとても優しい心を持っていた。なんと彼女は自分の食事を他の者に譲っていたのだ。そのおかげか少女は皆に愛されたが少女はみるみるうちに痩せ、衰弱していった。神は天から見ているものなのか、心優しい女性が次男と少女を引き取ってくれた。彼女は少女らに衣食住を与える代わりに彼女の仕事を手伝わせた。しかし次男と少女は仕事をしていくうち、精神が枯れてゆきとうとう普通の人間ではいられなくなった。だがかつて少女を愛した皆に支えられて彼女らは少しずつ心を取り戻していった。そして少女は自分の良心に正直に生きた。しかし彼女はかつて恨みを買った者に切り殺され静かに退学してしまった。少女は果たして幸せだったのか。それを知るのは彼女のみ。

 

 「おい?僕?」

「はい?なんでしょう?」

「愛花が、愛花が、デ、デートするって…」

「ほぉ、デート?良かったじゃん。」

「良くないっ、非常に、良くない!」

「えぇ…」

「尾行する。」

「は?」

「尾行する。」

「着いてこい、とは、言わないよね?」

「着いてこい。」

「……」

 これが数日前の会話だ。なんで、なんで僕がこんなことに。なんで僕が友人のデートに着いてこなければいけないんだ。しかも、隣にいるのはチース君じゃないか、優等生の、あのチース君。あそこって接点あったのか。少し羨ましく思いながら隣の凄い形相のイケメンを眺めていた。

「あ!移動したぞ、早く!」

「あ、待って!」

 ……

「し、しんどい、奏君体力どうなってるの…」

「しゃっ、静かに。」

「しゃっ、?てか奏君はなんでそんな妹の恋路を気にするの、そんな気になる?ほら、愛花あんな幸せそうじゃないか、」

「…、心配なんだよ。俺らは普通じゃないって言ったろ。」

「…、その普通じゃないってのが分からないんだけど…」

「俺らは、俺らは風紀委員。上から言われたらどんな事でもやるんだ。たとえどんな理由があろうと上から退学の命令が出たら容赦なく退学させる。それが俺ら。」

「それがなんだっての?」

「一応こんなだけどさ、人を退学させることが普通だと思うことなんておかしいと思ってるんだよ。あと、俺たち…」

続きの言葉を言おうとした瞬間奏君の目の前にナイフが飛んできた。

「ちょ、ちょっと場所変えようか。」

「…」

「うっそ…」

向こうを向いていたはずの愛花が凄い目でこちらを睨んでいた。少し命の危機を感じたので僕たちは場所を変えることにした。

「実は俺らさ……」

僕は奏君達の過去や奏君達の秘密事を少しだけ教えて貰った。その日から僕は風紀委員の四人とどう関わって良いのか、しばらく悩むことになってしまった。

 

 「姉さん。こっちは上手くいってますよ。そっちはどうですか。大丈夫です。なるべく、成功に導けるように。この世界が救われる道をできるだけ多く探しますよ。はは、それは姉さんもでしょう。お互い、気をつけて。」

 ツーツーツー

「「この世界が。救われますように。」」

 

 「また退学者が出たらしいよ。」

「気をつけなくちゃいけないね。」

「校則は破っちゃいけないよ。」

「校則は守るためにあるんだからね。」

「さぁ、今日も学校の風紀を正しましょう。」

「「「「「この世界を救うために。」」」」」

 

 静かな空間に響くスマホカメラのシャッター音。そしてノエルはそっと微笑んで優しく退学者の頬を撫でる。

「ありがとう。お疲れ様。」

そう呟いてその場を離れた。

「「もう一度、平和な世界を。」」

ここまで読んで頂きありがとうございました。②どうでしたでしょうか。まだ書き始めて間もないので読んでいただけて本当に光栄です!楽しんで頂けているでしょうか…、さて、次回からは少し日常的な話も入れてみようかな、と思っております。ぜひ良ければまた見に来てくださいね。それと私田中69、X(旧Twitter)を始めました。そこにも色々書き込んだりすると思うので良ければそちらもチラッと覗いていただけたらありがたいです。ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

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