魔法学校入学Ⅳ
お待たせしました!
レージ篇第4話です。
今回も少し短めです。すみません。
~皇歴250年 魔法学校~
「おぉ!ここが魔法学校……!」
父さんと母さんと一緒に魔法学校まで来た俺は、その大きさに驚かされていた。
まっじででかい。さすがは魔法都市唯一の学校って言ったところか。
形は国会議事堂みたいな形をしていて、門の正面には剣を天に掲げた男性の像が建っていた。
「父さん。この人だれ?」
「あぁ、この人はこの学校の初代校長。モルフィス=ファリストン。
魔法都市の初代理事長本人だよ」
おぉ。この人が。
『魔法都市建築史』に名前は出てきていたけど、顔までは分かんなかったからなぁ。
父さんと母さんとともに入学式の会場へと歩きながら、モルフィスの像について考える。
(モルフィスの服装は騎士のような鎧だった。教育のための施設なら普通は違う服装だと思うけど……。どうなんだろうな)
そんなことを考えていると、入学式の会場であるくそでかホールについた。
中に入ったすぐ近くに、蝶ネクタイをつけて立派なひげを蓄えた紳士の様な男性が、新入生たちに説明をしていた。
あの人が先生かなーなんて考えていると、父さんと母さんはその男性とは別の方向に歩きだそうとしていた。
「え、ちょ、どこ行くの?」
俺は慌てて呼び止める。
「僕とサリアは親の席に行くから。レージはあの人のところに行ってきなさい」
「あいつは私たちの知り合いだ。先生やってるって聞いてたからいつかは、とか思ってたけど。まさか今とはねぇ」
そういうことなら行くより他あるまいと、父さんたちと別れその男性のもとへと向かった。
(父さんたちと知り合いかぁ……。変な人じゃないといいけど)
変人じゃないことを祈りながら、俺はその男性に話しかける。
「すみませーん……」
「む、どうしたんだい少年?」
「新入生ってどこに行けばいいですか?」
俺が場所を聞くと、その男性は目をカッ!と見開いて勢いよく叫び始めた。
「そうか!!新入生か!!はーはっはっは!よく来た少年!
新入生はこっちだ!!共に汗を流してこの5年間を楽しもうではないか!!さぁ!行くといい!」
や、やばい先生だー!!
この会話だけで俺は感じざるを得ない。
見た目ジェントルマンなのに熱血タイプだなんて、ギャップがありすぎる。初っ端からこれはきついぞ……。
この学校があんな人物ばかりではないことを祈りながら、俺は先生に言われた通りの場所へ向かう。
その場所に向かうと、おそらく俺と同年代であろう男女がわんさかいた。
(やっぱり多いな!席どこだろ……)
自分の場所がどこかにないか探していたが、俺の後に来た人たちがバラバラに座っていたので、それに倣って適当な椅子に腰かけることにした。
(場所の指定がないってことは、クラスとかが無いのか?
授業ごとに人が変わる、みたいな)
そうなると学校、というより大学に近いもんだなと感じた。
(ってことは、授業がない日があったりするのかな?そんな日があれば魔法の練習に充てられて最高なんだけどなぁ)
俺が想像を膨らませていると、隣から「なぁ」と声をかけられる。
「んあ?どうした?」
急に声を掛けられて、つい間抜けな返事を返してしまったが、そんな様子を気にしていないように、その声の主は話を続ける。
「ここってどこにでも座っていいんだよな?」
「あぁ。多分な。俺もそうしたよ」
そう答えるとそいつは安心したのか、ハァーと安堵した様子だった。
「良かったぁ……。間違ってたらどうしようかと」
「はは。俺もそう思ってたよ。同じ境遇の人がいて安心したわ」
そこでいったん会話は終わり、俺とそいつはお互い正面を向いた。
(くうっー!こういう時にコミュ力の無さを感じてしまう)
そこから少しの間が開いて。
「……なぁ、名前聞いてもいいか?」
俺は、脈絡もなくさっきの奴に名前を聞いた。
せっかく一番に話かけてきてくれたやつだから、友達第一号になろうじゃないかと思って。
これが俺の精一杯なんだよ!
「おっと。ずいぶん急だな」
俺から突然話しかけられそいつは苦笑していたが、「いいぜ」と快く返事をしてくれる。
「ミディ・オプトナー。ミディって呼んでいいぜ。お前の名前は?」
「俺はレージ・ロストだ。これからよろしくな。ミディ」
「おう!」
ミディと自己紹介しあった後、お互いのことについていろいろと話した。
話していく中で、俺は残酷な真実に気づいてしまった。
こいつはありえんくらいイケメンだ。
話してる時の身振り手振りとかに気品が溢れすぎてやがる。
自分の中ではイケメンな方だと思っていたが、こいつを見ると自分がいかに井の中の蛙だったことを分からされた。
だが俺は!そんなことでミディと関係は切らないぜ!
なんてったってミディ本人にかっこいいって言われたんだからなぁ!
最高だぜマジで!
そうして話をしていると、すこし騒がしかった会場が静かになったため、俺とミディは慌てて話を止めて前を向く。
「始まるっぽいな」
「楽しみだぜぇ〜」
少しすると、前方のステージのようなところに女性が立ち、ウォッホン!と一度声を整えて声を上げた。
「入学生の諸君!我が魔法学校によく来たな!
我の名はエトワール・アルカンシエルだ!
諸君らの5年間が有意義なものになるよう、我々魔法学校は最高の環境を用意している!
あとはお主らの意欲だけだ!頑張りたまえ!」
エトワールのスピーチが終わると、会場全体から割れんばかりの拍手が巻き起こる。
それに乗って拍手をしながら、俺は目の前に立つ彼女の力を自分なりに分析していた。
(ぱっと見はどこにでもいそうな雰囲気だったけど……。体の中の魔力が溢れ出てきてる。しかもこれは父さん以上の……)
魔力が多い人間は外に漏れ出る。
父さんとか母さんから漏れ出てるのを見てたからよくわかるんだ。
そこまで魔力が多いってことは、それだけ魔力量を増やす訓練をしてきたってこと。
しかも父さん達よりも多くの魔力が漏れ出てる。
相当な強者だな。
そんな人とこの5年間を共にできることに、俺はわくわくしていた。
そう思いを馳せていると、ミディと目が合った。
「……楽しそうだな。ミディ」
ミディもまた、俺と同じような目をしていた。
「そりゃそうだろ。こんなに強い奴らとやりあえるんだ。楽しくて仕方がねぇ」
俺たちは2人で笑い合った。
いかがでしたか?
ミディはレージと口調が似てるので頑張って差別化できるように頑張ります!
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