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第七章 ココロ

「えー!そんなことあったの?ジャスミンも酷い男ねっ!」


 今、私はシレネさんと第二回女子会(?)をやっている。あ、なんか殷踏んだ。私ラッパーになれるかも。・・・っていうのはどうでもよくて、この前のメールは「シレネよ(^O^)/登録よろしくね(*^▽^*)」というなんとも女子力の高いよろしくねメールと次の女子会の日程の提案だったのだ。本当に第二回女子会があるとは思ってなかったので驚いた。


「今度僕が殴ってやるから!心配しないで!」


 普段の言動と見た目の割に随分逞しい台詞だ。


「・・・・それで・・・ごめんね。ちょっと話を変えるわ。今日はね、女子会にメンバーを増やそうかと思って。」

「・・・・・?」

「ああ!もちろん、あなたが嫌だったらなかったことにするわ!・・・・で、どう?」

「・・・・私の知り合いですか?」

「ええ!知ってる子よ。」

「だれですか?」

「それは・・・来てからのお楽しみ♪かしら。」

「・・・・・・・・・わかりました。その方と会わせてください。」

「よかった~!じゃ、少し電話をかけるから待ってて♪」


 今更ながら誰がくるのか不安になった。まさか・・・・・違うよね?シレネさんがそんなことをするわけない、と頭に過る縦ロールを消した。



 * * * *



「・・・いったいどういうつもり?シレネ。」


 ・・・・・私が予想した縦ロール野郎ではなかったが、かなり意外な人だった。


「ベロナ!待ってたわよ♪」


 ・・・・一体この二人にどういう関係が?


「僕たちね、女子会やってるのよ。で、ベロナも参加しない?」

「私を・・・・・馬鹿にしてるの?」


 え?なにをやってるか知らせずに呼んだの?というかベロナちゃんキャラ変わってない?声めっちゃ低いよ?


「なによ。あなただってこの子ともっと一杯話したいんじゃないの?」

「・・・・・・・。」

「ひいてちゃダメよ!押さなきゃ!ほら、僕がここまでお膳立てしてやったのよ。なんなら僕は今日のところは女子会ぬけるからさ!ほら、」


 え?え?どゆこと?


「ふざけんな!!!あんたなんかに口出しされたくない!お膳立てとかいらない!!!心の中でどうせ嘲笑ってるんでしょ!!!私は、いつもあんたに負けるんだから!!!」

「負けるって何よ。」

「いつだって、いつだって奪われてきた!!!私の悲しむ顔を見てそんなに楽しい!!!!?」

「いやぁね。僕はベロナの笑顔を見るためにいつもいつも、

「うるさいっ!!!!・・・・・・ベゴニアちゃん、コイツとなんか女子会しちゃダメだよ。コイツ、私の・・・・私の・・・・」


 ・・・・なんか・・・・修羅場ってる・・・・。


「・・・・ベゴニアちゃん・・・・・一緒に来てくれない?」

「え?」


 咄嗟にシレネさんを見るが、困ったような笑顔を返してくれるだけでなにも言ってくれない。


「・・・・・じゃあ、十分後。ラーレカフェで待ってる。」


 そういうと、ベロナちゃんはすたすたとどこかへ行ってしまった。


「・・・・怒らせちゃったわね・・・。初めてだわ、あの子があんなに感情を爆発させるだなんて。」


 シレネさんがなんとも形容しがたい声色でそうつぶやく。


「変なところ見せちゃってごめんなさいね。・・・・さ、行きなさい。僕はここで一人女子会と洒落込むから。」


 それ最早色んな意味で女子会じゃなくない?


「じゃあ・・・・失礼します。相談に乗って頂きありがとうございました。」

「いやーねー!最後みたいに言わないでよ!これからも続けましょ♪女・子・会♪」

 

 ・・・・えー、修羅場(?)を思いっきりみられたにも関わらずなおも女子会やろうって言えるって・・・凄いな。色んな意味で。




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