第六章 秋海棠のことはそれほど
「・・・・・おかしいおかしいおかしい・・・。」
・・・・なんかきこえる・・・・。
「なぜ視えない?誰かが隠している?いやそんな馬鹿な。そんなことができるのはダ***ン*のみ・・・。まさか、あれがベニを・・・。」
・・・・よく、ききとれない・・・。
「・・・・おかしい・・・。」
ピロリン
「・・・・なんだ・・・?」
がさごそと人が動くような音がする。
「・・・・ベニの携帯か・・・。メール・・・?誰からだ・・・・?」
・・・・・・だれだろ・・・。
「シレネ・・・・。シレネだと・・・!!?やはり、あいつ・・・!!!ふざけるな!!!」
・・・・ん・・・?
「なにを喰っても僕の知った話ではないが、ベニに手を出そうなど・・・・!!!ありえんぞ!!!」
・・・・・・・
「オメエの方がありえねーわ!!!!」
なに勝手に人の携帯みとんじゃゴルァ!!!!
「あ、返せ!」
私が携帯を回収すると、なぜか返せとかジャスミンがほざいて来た。
「これは私のものじゃボケ!なんでお前に返せとかいわれないといけないんだよ!このヤロウ!」
「・・・ベニ、シレネと連絡を・・・・?」
「とってるけど?なんか悪い?」
今日が初めてだけど!
「やめたほうがいい。あれはただのオネェじゃない。関わると面倒だ。」
「知ってるよ。でもなんでジャスミンに色々言われなきゃいけないわけ?ほっといて。」
「僕は、ベニのことを思って・・・・!」
「ジャスミンが私のことを思ってようが関係ないでしょ。これ以上干渉しないで。」
ほんっとふざけてる。なに束縛強い彼女みたいなことしてんだ。・・・・・彼女にも彼氏にもなってくれるつもりはない癖に・・・・。
「ベニ・・・・・。僕は・・・・本当に、べニのことが大切で・・・・。」
「大切ってなに?妹として?娘として?ペットとして!?私の想いも・・・私の気持ちもなんもわからないくせに!知らない癖に!!!簡単にそんな言葉使わないでよ!」
「・・・・・・・・・。」
「あんたは勝手にヒメユリちゃんのお尻でも追っかけて喜んでろっ!!!
「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・ごめん、言いすぎた。おやすみ。」
携帯を胸に抱きしめ眠った。今はもう、なにも考えたくない。






