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夢売り屋  作者: しもつき
2/5

2話 俺は

今回は男です。俺っ娘じゃないです。

リア充です。リア充氏ね!とか想いながら読んだらいいんじゃないですかね、はい。



はっ!


え?え?は?

何だココ?

んっ?


目覚めたら知らない部屋にいた、何故に。

ちょっと意味わかんないんだけど!

周りは石ばっかでゴツゴツしてるし、ガラクタが集まったようなものの真ん中ではテレビがずっとザーザーうるさいし。


待てよ、どういうことだよ。

俺、さっきまで彼女といたハズだよ?なんでこんなトコにいんの?つかどこだよココ!


あー意味わかんねぇ。

くっそ、どうしたらいいんだよ!

とりあえず出口を探すしかねえか?


壁を叩く、蹴る。ダメだ手と足が痛い。

床を蹴る、踏み付ける。足に更なるダメージが。

ガラクタの山に近付いてみる。テレビの裏側を触ってみると分厚く、周りと同じようにガラクタに覆われているみたいだ。暗くて見えん。

適当なガラクタの隙間に手を入れて引っ張る。何も起きない。


・・・なんっだよこのヒント無しの脱出ゲームはッ!

誘拐か?なら出入口くらいあるんじゃないのか?

そっか、天井!


ガラクタの山に登って天井を調べる。

山は不安定かと思ったけど登ってもビクともしなかった。

天井・・・届く範囲は叩いたりしたけどどうもしない、なにも起きない。


何故だ・・・?なんで、俺なんだ?

今まで順調だった。

産まれた家は普通だったけど、暖かくて楽しい家族がここまで育ててくれた。

友達もたくさん出来て、喧嘩をしたりしたけど、それをキッカケに友情が深まったり。

学校も友達に囲まれ、先生との関係もケッコー良いし成績もフツーよりちょっと上。

部活だって頑張ってレギュラー取って、試合でも勝ったばっかり。

彼女だって出来た。俺の部活のマネージャー。とってもかわいい、いい子。


おかしいじゃん、なんでそんな俺が閉じ込められてんの?

このまま死んでくのかよ?絶対イヤだし!


怒りにまかせ、テレビの画面を殴る。

するといきなり砂嵐が消えて何かが映る。


・・・人?でもこれって。


テレビに映ったのは、白い服を着て笑い合う男女だった。

しかしその顔はよく知った人の・・・。

男の方は、少し老けて・・・大人になってはいるが、確かに俺だ。

そして、女の方も、育ってるけど・・・彼女だ。真っ白なドレスを着て微笑んでいる。

しだいに画面は大勢の人を映し出す。

大勢の人は笑い、泣き、喜んでいた。

画面に映るのは、まるで、結婚式だった。


・・・ずっとこんなトコにいたら、みんな悲しむ。

早く、出なきゃ・・・。

このテレビにあるような未来を、作るんだ!


地面が、部屋全体が揺れ始める。

この部屋は夢なのか、何なのか、どちらにしろこれから本当に目覚め・・・、あ。


ああ、なんてこった。思い出しちまった・・・。

俺は、彼女を庇って車にひかれたんだ。


・・・試合の帰り道、俺と彼女は一緒に歩いていたんだ。

そしたら車が猛スピードで迫ってきて、彼女が気付かなくて、俺は、彼女を押し飛ばして・・・。


俺は、死んだのかな。彼女は大丈夫なハズだ。最後に彼女が道の端に転んだのが見えた。

きっとそこは安全圏だ。よかった・・・。


頭に何が小さいものが当たった気がして上を見ると、天井が落ちてきていた。




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