3月12日 告白
1文だけ前回のあらすじを入れました。
大切な事なので!
「俺と……付き合ってくれないか……?」
城坂は突然、問井へ告白をした。その状況がまったくつかめない問井は頭の中は理解できず、ホワイトアウト寸前であった。
どうして、いきなりそんな事をこんなところで言い出したのか? そこだけが頭の中を駆け巡っていた。
「ふ、副委員長……? 大丈夫か……?」
ホワイトアウト寸前の問井はホワーンとした顔をして、天井を見つめていた。そこに城坂が起こそうと揺すって呼び掛けた。
「おいっ、おいっ! 目を覚ませよ、問井みさき!!」
『はっ!!? う、うちは一体……何を……!?』
「やっと起きたか……今さっき、俺が……何を言ったか覚えているか……?」
城坂が少々照れながら、問井へ聞いた。
『えっ……? ぁえっと……何か突然、すごい事を……言われた様な……? なんだっけ……?』
「ったく……また言わせるつもりかよ……仕方ないな、今度はしぃっかり、聞いていろよ?」
ホワイトアウト寸前の問井の耳に告白の声は届いていなかった。
だから、城坂はもう一度だけ深呼吸をして、今度は真剣な表情で問井の目を見た。
『な、なんか、委員長から迫力が……』
「いや、それはいいんだよ……そんなことよりっ!」
『そ、そんなことより……?」
ツッコミを入れた所で本題の話を戻し、城坂は咳払いをして、言った。
「ぉほんっ……そのな……俺と付き合ってくれないか……?」
『さ、さっきの言葉……空耳じゃなかったんだ……』
「空耳だったら、なんて聞こえてたんだよ……とにかくだ! これは俺の本心! だから、俺はお前の返事を待つ! 問井みさき!」
『えっ……ちょ、ちょっと待ってよ……』
普段は見ない強気な城坂に対し、問井は勢いに負けて、戸惑っていた。そして、問井の頭に血が上ってゆき、顔を徐々に紅く染めてゆく。
『ぇ……えっ……えぇっと……その……こんな時……うち、なんて言えばいいの……? わかんないよ……』
いつも以上に弱弱しい問井の様子を見て、城坂は呆れながらも優しく抱きしめる。そして、傍で優しく言う。
「何も難しい事は聞いてない。『はい』か『いいえ』のどちらかの答えが聞きたいだけさ」
『あっ……ぅ、うん……わかったわ』
問井が落ち着いた事を確認した城坂はゆっくり離れて、告白の返答を待った。その間、180秒程の沈黙が続いた。
たかが、180秒とはいえども、この2人にとっては210秒と多少長く感じられた。しかし、2人にとっては長い時間に感じたのだった。
その時、問井が口を開いた。
『あ、あのっ!!』
「ぉおぅっ!? ど、どうした……?」
沈黙の空間で突然の大声を出す問井に驚く城坂だが、なんとか対応した。
『き、気持ちの整理が……出来たから……伝えてもいい……?』
いつになく、照れた表情を見せる問井が城坂を見つめる。その表情に城坂も緊張の顔が見えてくる。
「い、いつでも言ってくれ! 俺はいつでも待ってるぞ!」
すると、問井は思いっきり、頭を下げた。その角度は90度ジャスト!
『ごめんなさい!! うちには、まだそういうのとか早すぎると言うかぁ……! そのぉ……とにかく、今はごめん!!』
「ちょっ!!? おまっ!? 状況的にもそんな事言ってる場合じゃ!? ていうか、なんか悲しいな!? これ!!」
その時だった。城坂たちの居る反対側の根が崩れ始める。そして、徐々に2人の方へと向かってゆく。
「おい! 考え直せ! これを食い止められるのは俺たちだけだぞ!? 付き合う、付き合わないはもうあとにして、もう形だけでもカップル成立させてくれ!!」
『えっ……でも……』
戸惑う問井の両肩を掴み、強い眼差しで言った。
「問井みさき! 俺の彼女になってくれ!!(本心)」
『あぇ……は、はぃ……さっきから委員長のくせに……大胆すぎる告白ばかりだよ……』
問井が顔を逸らした時、城坂が不意に問井の手を握る。
『えっ……ちょっと……?』
「なぁ、突然であれかもしれないが、これからは……『幡』って呼んでくれるか……? そのかわり俺も「みさき」って呼ばせてくれ……」
『うぇえっ……!? い、いきなり……!? の、幡……』
「おぅっ! みさき!」
問井は照れながら、城坂は笑いながら、名前を呼び合った。
――それと同時に崩壊が止まり、不意に辺りが静かになった。そして、崩壊した先に2つの光が輝く。
「な、なんだ……!? 今度はテポドンか何かか……!?」
『眩しくて……見えないわ……目が……』
そして、2つの光は更に強く輝き、2人を包み込んでいった。




