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2つの桜が繋がる時  作者: 犬鳴 椛子
卒業準備
32/50

3月12日 問井の問い

(ぴーんぽーんぱーんぽーん)


 城坂きさかのアナウンスが終わると校舎内の生徒全員が一斉に校庭へ飛び出す声が響き渡った。その悲鳴は近所の騒音問題にもなる程、大きかった。

 流石の教師たちも、これには敵わず、問井といがいる校舎の桜側で密かに作られていた隠し小屋から、教師全員が飛び出してきたのだった。


『なっ……!? あ、あいつら……!? うちらを見捨てて、隠れてたのね!!』


 生徒も教師も全員が飛び出したが、教師の飛び出してくる姿は間抜け以外の言葉が出なかった。

 だが、そんな事を考えている場合ではない。問井は出てくる教師に大声で呼び掛けた。


『誰かぁ!! 誰でも良いから、助けてぇ!! 手伝ってぇ!!』


 その時、1人の教師が気付いて、駆け付けてきた。

 よく見ると問井の担任教師であった。担任だと思って安心していた問井をたった一言でぶち壊した。


【問井!? こんな所で何してるんだ!? ここはもう無理だ! 早く校庭集まりなさい!】


 まるで【放っておけ】と言う様な一言を放たれた問井は期待していた分のショックが大きく、一瞬、ガクッと力が抜けてしまった。

 しかし、問井に火事場の馬鹿力の様な力が入り、期待外れな事を言うクズな担任にキレた。


『てめぇ……うちがどんだけ苦労して、ここまで1組のヤツらを桜から守ってるか分からねぇのかよ……

 今、こうやって、女手1つで守り抜いてるってのに、それにすら担任思わなかったよ……それに……てめぇが言った事はな……こいつら、全員見殺しにしろって言ったのと同じくらいに残酷な発言なんだぞ!!? うちらだけが助かって、何が解決出来んだよ!? うち1人が助かって、こいつら全員死んだら、何の解決になるんだよ!? なぁ!? 答えてみろ!? えぇっ!? 殺人鬼が!!』


【………】


 生徒に説教を喰らう担任は言葉が出なかった。問井の顔は牙を立て、強烈に威嚇をする虎の様であった。


『おいっ? 黙り込むくらいなら、さっさと他の教師も呼んでこいっ!! 校舎全員を見殺しにしようとした殺人犯共をな!! まったく、学級委員長に言われるままに動かされて、恥ずかしいなぁ?? 今どんな気持ちだ??? でも、聴くつもりはねぇから、さっさと行ってきやがれ!! このポンコツ野郎!!』


【は、はひぃっ!?】


 怯えたたんにんはピンポンダッシュするが如く、校庭へ走っていった。


『ふぅ……久し振りに叫んじゃったわ……思い切り、叫んだらスッキリしたわね……

 さて、スッキリした所で1組を死守する事には変わらないから……増援待ち状態になりそうね……

 叫び疲れたから、ポンコツクズ担任……さっさと来なさいよ……?』


 今も問井は徐々に重くなるネットを頑張って、支えている。

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