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2つの桜が繋がる時  作者: 犬鳴 椛子
卒業準備
31/50

3月12日 校内放送

「準備は整った……よし、行くぞ……」


城坂はマイクの音量を最大まで上げた。そして、午前9時になったと同時に城坂は学級委員長らしい、冷静な声で放送した。


(ぴーんぽーんぱーんぽーん)


「「皆さん、おはようございます。ぼくは学級委員長の城坂きさかのぼりです。皆さんもお分かりの様に校内はパニックにおちいっています。こういう時に一呼吸して、校庭へ避難してください。そして、教師の方々は生徒の誘導をお願い致します」」


『や、やっと、放送したわね……遅かったじゃないの……!』


「「教師の方々の誘導に従って、校庭へ避難してください。もし、教師の方々がいらっしゃらなければ、個人で避難をお願い致します。その時は今後、教師あいつらを意気地なしのゴミくず扱いしてやりましょう」」


『ぶっ!? ちょっ!? それは言い過ぎでしょぉ!? 間違ってはないけどさぁ……』

 問井といは不意に笑ってしまった。


「「避難が完了した場合、軽傷または無傷で動けるぞって言う人材も求めています。その人は大至急、桜の木へ向かってください。副委員長が全学年の1組を桜の木から足止めしています。その中には教師もいますが、放っておけば、1組は全員、桜の肥やしにされてしまう事が分かりました。手分けして、桜の木から1組を救いましょう!」」


『委員長……ほんと、間抜けな顔してるくせに、根はしっかりしてるのよね……だから、みんなに尊敬されるのかしらね……』

 少し悔しそうだが、なんだかんだで、問井も城坂を慕っていた。城坂にはそれだけの引っ張る力があるのだと思ったのだろう。


『とにかく、早く応援をちょうだいよ……流石にこれ以上は持たない……』


 問井の言う通り、ネットを掛けているフックはもうガシャガシャといっていた。いつ外れてもおかしくはない状態だった。

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