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デストビア   作者: 松平悠里
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友人

自分自身を鍛えるために書いていきたい。他も更新します。

同級生の大生部は幼稚園からの友人で

高校になって学校は違っても、たまに会っては遊んでいた。

僕が地味目のオタク系統の男子だが

大生部は派手ないわいるリア充の男だ。

家は金持ちで、本人は派手でお洒落で、コミニケーション能力がある。

今は地元でも有名な大学までエスカレーター式で上がれる私立に通っている。


小学校時代は楽しく遊んでいたので何も思わないでいたのだが

中学時代はその闊達な性格と交友関係に嫉妬などもした。

女子にも絶大な人気があったので、人生の落差に絶望感も感じたものだが

それでも友人であったのは、僕と言うよりは彼の優しさからだ。

おとなしくてまじめなだけの僕はいじめの標的に最適だったわけだが

一年のころひどいいじめに合いかけたのだが

大生部のグループと言うことで、ちょっかいかけられても

そんなひどいいじめには発展しなかった。

何かあれば大生部やその仲間が睨みを利かせてくれたので

二年生の半ばになるころには校内はおろか校外でも

僕は彼のグループと言うので助かったわけだ。

別にヤンキーでもない、ただの軟派な男子生徒でしかない大生部は

地元でも顔が広く、大人や学校のOBや系列の大学生などの知り合いもいて

何かあればその人達が動いてくれた。

だから、僕だけではなく大生部に世話になった生徒は多い。


前にどうしてそんなにも他人を助けるのかと聞いたところ

そんな善人じゃないとにやりと笑ったことがあった。

恰好いい奴は何をしても様になると思って

僕の中の劣等感がかなりのレベルに達した時に

同じ高校へいかないかと言う打診を僕は断った。

これ以上素晴らしいリア充を見ているほど神経は図太くなかったし

金に見合う高校へ入って、この街を離れ東京の大学で

新たな旅立ちがしたかったからだ。


まあいわゆる逃げと言う奴かもしれないが

知り合いの優れた奴と同じ土俵でいるより

知らない優れた奴らの中でそこそこいけた方が

楽だったからかもしれない。


ありがたい親切心も、僕からすれば束縛のように思えていた。

そしてふたをあければ

中学の同級生のほとんどが大生部と同じ高校へと進んでいた。


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