第1話:新学期の始まり
陽気な天気で桜が舞う季節の4月、1人の少年が走っていた。
「遅刻っ! 遅刻っ〜〜!!」
新学期の朝早くから道路を走っている、俺は椿野 晃ピチピチの
新小学5年生だ。好きな食べ物は肉!肉!!肉!!! 嫌いな食べ物は梅干し。これだけ
はホント食べられない…… 性格は……普通? うむ……普通だ! そう信じよう!!
あと、趣味というか大好きなことは野球!!! これは外せないな、うん。
って、こんな余裕こいて自己紹介してる場合じゃない! 早く学校に向かわねば!
ダーーッシューー
「ハァ、ハァ……なんとか……間に合った……ふぅ〜」
自分のクラスに入り席に座る。おっと、学校の紹介がまだだった、
ここは静岡にある夕陽丘小学校、丘の上にある学校で夕日が綺麗に
見えるからその名がついたようだ。そして、今俺がいるクラスが5年3組のクラスだ。
俺が学校紹介しているところに顔見知りの女の子が来た。
「もぉ〜、遅いよ。今日から、5年生でしょ。しっかりしなきゃ!」
と、説教してくる顔見知りは日和 千夏。俺の腐れ縁の奴だ。
まあ、俗に言う幼馴染だ。こいつとは1年前の夏にある約束をした。
まあ、その話はまた後で
「しょうがないだろ、今日は父さんも母さんも、仕事で朝早くに家を出ていったんだから」
そう、俺の両親はバリバリの仕事人間で年がら年中働いているのである。
でも、大事なイベントの時などは仕事を休んで家族で過ごすいい両親だ。
いつもは、俺が学校に行く時間に両親も出勤するのだが、今日に限って朝早くから
仕事が入り、起こしてもらえなかったのだ。
「はぁ〜、ホントにあきちゃんは朝、起きれないよね。やっぱり、起こしに行ってあげようか?」
「いや、それはさすがに遠慮させてもらう。あと、あきちゃんって呼ぶな!」
千夏に起こしてもらうのは命がいくつあっても足りないくらいだ。前に一度起こしてもらった時は
本当に死ぬかと思った。……思い出しただけでも冷や汗が出てくる……。
そして、あろうことか千夏は俺のことを「あきちゃん」と呼ぶ。小さい頃から呼ばれていたのだが、
流石に小学5年生ともなれば恥ずかしいものである。しかし、こいつは恥ずかしがるどころか、
積極的に呼んでくるのである。困った奴だ。
「ははっ、また、寝坊ですか晃?」
と、敬語で話しかけてくる男子は都築 翔太。さわやか系のナイスガイで、
女子にモテまくる野郎だ。こいつとは、近所の少年野球チームの夕陽丘バスターズでバッテリーを
組んでいる。あっ、俺がピッチャーで翔太はキャッチャーだ。
「そうなんだよ〜、あきちゃんがまた、寝坊したんだよ。都築君も何か言ってあげて」
「ふむ、それはいけませんね。晃、やはり、日和さんに起こしてもらうのはどうですか?」
「それだけは絶対に嫌だ。翔太、前にも言ったろ千夏の起こし方は命がいくつ当ても足り
ないって、お前が起こされてみるか?」
「…………そうですね。やめておきましょう。僕もあの方法はご勘弁願いたいです。」
「え〜〜、そんなに酷くないよ〜。あきちゃんの○○に○○を突っ「やめてーー、言わないで
ーー」……わかったよ〜、もう、あの方法で起こさないよ」
ありがとうございます。千夏さん。
「さて、そろそろ始業式が始まるので、体育館に行きましょうか」
「うん、そうだね。ほらっ、行くよ。あきちゃん!」
「はぁ〜、だるいけど行かないとな……」
教室を出て3人は体育館へと向かった。
始業式終了後……
「はぁ〜、やっぱりあの校長の話は長すぎる……」
「ハハッ……まあ、しょうがないよ。校長先生、話すこと大好きだから」
「でも、今日は後、担任の先生の連絡で終わりですから、もう少し頑張りましょう」
「そうだな! 翔太、学校終わった後練習ってあったけ?」
「はい、ありますよ。昼食食べ終わったら後ですから、午後2時くらいからですね」
「よっしゃ! 今日も気合を入れてやるぞ!」
今日もたくさん投げてやるぞ〜〜
「晃。今、今日もたくさん投げるって思いましたよね」
ビクッ!!
「ソ、ソンナコトナイヨ」
「はぁ〜、練習熱心なのはいいですけど、オーバーワークは禁物ですよ。まだ、小学生
なんですから焦らないで練習しましょう。肩を壊してからでは遅いんですから」
「わ、わかってるよ。無理はしない」
何でこいつは人の心を読むことができるんだ……。ハッ! もしかして、翔太は超能力者だったのか!
「ちなみに、僕は超能力者ではありませんよ」
なぜ!? なぜ!? わかるの!?
「はいはい、2人ともふざけてないで先生が来たから、席に着席しよ」
「お〜い、お前ら席に着けよ。ホームルーム始めるぞ」
そんなこんなで今日の学校は終わった……
やっと一話目が書き終わりました……。この調子でバンバン更新していきたいと思います!感想などもお待ちしております!