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宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~  作者: 出雲大吉
第3章

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第117話 ウェンディちゃん、いいぞ!


 午後からも作業を続けていき、どんどんと鉱石を錬成していく。


「なあ、一応確認だが、料金は大丈夫か?」


 エルシィと2人で3分の1くらい終わらせたくらいでバシリオさんに確認する。


「すごい速さですね……いや、もちろん、料金は支払いますし、ぜひ残りもお願いしたいです」


 残り全部か……


「今日中には無理だよな?」


 エルシィに確認する。


「さすがに無理ですね。明日で何とかって感じです。どうします?」


 あまり王都に長居する気はない。

 明日か明後日には出るつもりだが……


「仕事なら明日も良いんじゃないか?」


 ここに籠って作業をしていて、刺客や密偵に見つかるとは思えない。

 そういう意図を込めてエルシィに確認している。

 エルシィならちゃんとわかってくれるだろう。


「それもそうですね。明日、できるところまでやりましょう」


 儲けるチャンスだしな。


「バシリオさん、俺達は明後日に王都を出る。明日でできるところまではやろう」

「おー、ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いします」


 明日も仕事をすることに決めた俺達はその後も作業を続けていく。

 そして、17時を過ぎた辺りで店を閉めるということだったので明日も来る旨を伝え、店をあとにした。


「冒険者ギルドに寄ります?」


 店を出て、職人通りを歩いていると、エルシィが聞いてくる。


「そうだな。明日も受けることとその後、王都を出る旨を伝えよう」


 俺達はそのまま歩いていき、職人街を出て、ギルドにやってきた。

 ギルドは冒険者が多く、受付に列ができているくらいだ。


「あー、この時間は多いですよね……」

「仕方がないか……並ぼう」


 俺達は担当の受付嬢がいる列に並び、順番を待つ。

 結構時間がかかるかなと思ったが、すいすいと列が進んでいき、あっという間に俺達の番となった。

 どうやらこの時間は報告だけだから早いみたいだ。


「お疲れ様です。どうでしたか?」


 俺達の番になると、受付嬢が聞いてくる。


「仕事は受けることにして、今日やってきた。それで明日も引き続き、受けることにした」

「それは良かったです。明日はギルドに来られなくても構いませんのでそのままロロン装飾店に向かってください」


 寄る意味ないしな。


「わかった。それとだが、仕事は明日までになる。明後日には王都を発つ」

「さようですか。もう少し働いてほしいと思いますが、旅をされているわけですからね。次はどこに?」

「北を目指すことになると思う。候補としては……まずルビアの町かな?」


 ルビアはオフェリアやフリオが引っ越す町だ。


「ルビアですか……自然豊かな町でマルドナド伯爵が治める町ですね。ここから列車で1時間程度です」


 近いな。


「冒険者ギルドはあるよな?」

「もちろんですよ、よろしければ推薦状を書きましょうか? やはり鉱石を錬成できる錬金術師ならどこに行っても引っ張りだこですから」


 当初の予定通り、そうやって仕事をしながら観光しつつ、北上するのが良いな。


「頼む」

「かしこまりました。でしたら明日、仕事が終わったらギルドに寄ってください。推薦状を書いておきますので冒険者カードの更新と共にお渡しします」

「わかった。じゃあ、明日な」

「はい。では、明日もお仕事頑張ってください」


 俺達は用件を終えると、後ろに並んでいる人達がいたのでさっさとギルドをあとにする。

 そして、宿屋に戻ると、今日の夕食は宿屋の食堂で食べることにした。


「普通に美味いな」


 鶏肉料理の定食だが、パンチが効いているタレとぴったりだし、非常に美味しい。


「雰囲気でしょうね。なんとなくですけど、この町って何とか通りみたいなのが多い気がします」


 すぐそこには飲食店が集まっている通りがあり、メインズ神殿前の公園も屋台や市が集まっている通りがあった。

 さらには職人街に職人通りっていうのもある。


「お祭りみたいで楽しいわな」

「ちょっと疲れますけどね。パン屋まで歩きましたけど、かなりの観光客がいました」

「人気なんだな」


 俺達が作業をしている時も店の方に客が来ていたのだ。

 そこまで多くはなかったが、皆、裕福層のようだったし、何人かはネックレスなんかを買っていた。


「世界には錬金術師のアトリエ通りとかってあるんですかねー?」

「さすがにないだろ。イラドにはないし、ゲイツにもないと思う」


 俺達はその後も話をしながら食事を続けていき、夕食を終えると、2階の部屋に戻った。

 そして、先にエルシィを風呂に入らせると、ソファーで錬成したプラチナと昼にもらった花のスケッチを取り出す。


「おや? 花ですか?」


 ウェンディがふよふよと浮きながら覗いてくる。


「ああ。昼、お前らがパン屋に行っている時にダナさんにもらったんだよ。エルシィに贈る指輪のデザインを相談したら花が良いって言われてな」

「ほー……確かにエルシィさんは花が良いかもしれませんね」


 ウェンディもそう思うみたいだ。


「笑顔が華やかだからな」

「ですね」


 ウェンディが頷く。


「ウェンディ、愛って何だ?」


 教えて、大天使様。


「愛ですか……あなたは優秀な人間ですが、どうも人間関係に疎いですね」

「前世からなんだ」

「あなたにはエリクサーを作る能力よりそっち方面の能力が良かったかもしれませんね」


 コミュ力が上がる能力とかだろうか?


「いや、それは別にいい。エルシィがいるし」


 俺は別に友達がいっぱいいる人生に憧れているわけではない。

 親しい人間なら後輩で嫁さんのエルシィがいれば十分なのだ。

 一応、友人のカルロもいるし。


「そう言えるなら愛を教える必要はないですよ。そのエルシィさんを大事に思う心こそが愛です。何も考えず、手を握ってそっと抱きしめてあげてください。それでエルシィさんのお花畑は満開です。あとは店を作り、お子さんでも作って幸せな人生を歩むだけです」

「そうか……」

「ささっ、指輪を作ってあげてください」

「いや、もうできた」


 話をしている間にもう作ったのだ。


「あ、そうですか……でしたら裏にメッセージを彫りましょう」

「何て?」

「そこは自分で考えてくださいよ……」


 それもそうか。


お読み頂き、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
お花畑が満開になるってのはどっちの意味なんですかねぇ?(ゲスの勘繰り)
ほー、前話からタイトルが繋がってるね。 すべてエルシィのお見通しってわけだな!
器用なのか不器用なのか イマイチ主人公が分からない。
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